国立大学法人 岡山大学

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令和7年度「半導体人材育成」関連講座が始動!初回の講義に180人超が参加

2025年07月15日

 本学は7月8日、日本の製造業の未来を担う人材育成の一環として、「経営学入門」(担当:学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(経)・藤井大児教授)にて、企業・企業経験者によるゲスト講義の初回を実施しました。講師は、日米のメモリーメーカーで技術・経営幹部を歴任した広島大学の青砥なほみ特命教授。半導体を題材に、企業におけるイノベーションマネジメントについて、ケーススタディ形式で学ぶ内容で、経済学部やGDP(グローバル・ディスカバリー・プログラム)の180人を超える学生が参加しました。
 この取り組みは、本学が中心となり推進する岡山半導体研究教育推進委員会によるもので、中国経済産業局と連携しながら、日本の製造業の未来を担う人材育成を目的としています。講義の後、参加した学生から、半導体産業が単なる経済問題にとどまらず、それが社会全体にどう関わるのかについて寄せられた「気づき」の声を紹介します。

・GDPに占める製造業の割合が日本は21%に対しアメリカは11%(2021年)だということを知り驚いた
・半導体の話を通して、世の中の流れを知ることや読み取ることが自分にとって必要だと気づいた
・半導体に関することは全くひとごとではなく、これからの将来に関わっていくことを知ることができた

 また、日本の現状に対する危機意識や、より広い視点での学びの重要性を認識する声もありました。

・各国が続々と電気電子産業に参入し、生産力を高めている中、日本だけが変化がないという状況に非常に危機感を覚えた
・技術を担う人材不足やICTインフラによる電力消費の増大の問題などと関係し、半導体産業はただの経済問題ではなく、社会全体に関わる大きなテーマであると実感した

 さらに、青砥特命教授の幅広い知識と経験に触れたことで、経済の視点だけでなく、国際社会で活躍するために必要な素養への気づきを得た学生もいました。

・世界の人々とともに仕事をする際には互いのバックグラウンドを背景とした価値観の違いを念頭に置き、その差異を尊重しながらコミュニケーションを取れるようになるために、今のうちから多様な価値観に触れコミュニケーション能力を上げておくことが有効

 岡山半導体研究教育推進委員会は、岡山大学の研究者のほか、岡山県立大学、岡山理科大学といった半導体関連の教育・研究に携わる大学、経済産業省などの官庁、そして岡山県内外の半導体関連企業と一体となり、産学官連携のもとで半導体分野の研究と教育を推進しています。また、中国地域半導体関連産業振興協議会とも連携しながら、岡山地域を中心に半導体を軸とした研究・人材育成活動を継続的に展開しています。特に、岡山地域の大学の学部生を対象とした単位互換講座である「先端半導体テクノロジー入門」と、大学院生を対象にした「先端半導体テクノロジー講座」は、共に地域の方々も広く受講できる公開講座として開講を予定しています。
 本学は、今後も半導体分野の教育と研究を強化し、次世代を担う人材の育成に貢献していきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学研究・イノベーション共創機構 研究企画戦略室 上級URA 佐藤浩哉
E-mail: ura-info◎okayama-u.ac.jp
※ @を ◎ に置き換えています。

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