本学は9月18日、日本電子株式会社とオリックス・レンテック株式会社と、最先端の研究機器等を「設置費・保守費・修理費・撤去費不要」などでお得にレンタル(リース)することのできる「SX(シェアード・トランスフォーメーション)プラットフォーム」立ち上げのための実務者キックオフミーティングを、10月14日にはプラットフォームホームページと早期加入に関するミーティングを津島キャンパスにて開催しました。
わが国、特に国立大学法人における研究機器の現状は大変厳しく、高価な分析機器を購入することのみならず、購入した機器の維持管理費等を確保することも難しい状況にあります。SXプラットフォームでは、これらの課題を解決し、より多くの研究者が最先端の分析機器を利用できるよう、産学連携により構築された新たな取り組みです。従来の「買う」からレンタル・リースを基軸とした「借りる」へ選択肢を拡大することで、研究者の研究環境の改善のみならず、技術職員らのスキル向上等にも大いに役立ちます。
9月18日の打ち合わせでは、汎用的な分析機器から最先端の機器まで、多様なニーズに対応した幅広い機器ラインナップの提案や、大学側の会計制度に合わせたリース期間や残存価値設定などの柔軟な料金設定、メーカーによる機器設置時の研修や、装置オペレーション指導といった技術職員のサポート体制の充実など、活発な議論が行われました。
また10月14日の打ち合わせでは、本年度はプラットフォームの加盟料金を免除し、早期に加盟するメリットを打ち出すこと、さらには説明会の開催などが決まりました。
今回のキックオフミーティングについて担当の佐藤法仁副理事(研究・産学共創総括担当)・副学長(学事担当)・上級URAは「SXプラットフォームの関係者の皆さまには、自分事としてわが国の研究基盤の強化を捉えていただき、かつ、この挑戦的なプラットフォームの着実な成功に向けて共に汗をかいていただけること、厚く御礼申し上げます。今回、さまざまな点で詳細を詰めることができ、早期加盟を開始する準備も整いました。大学や研究者の中にはレンタル・リースに対する漠然とした不安や拒否感を示す場合もありますが、本学が先陣を切って切り拓いていきます。どうぞ皆さまの加盟をお待ちしております」とコメントしました。
本プラットフォームは、岡山大学と日本電子のプラットフォームではなく、わが国の研究基盤を支える重要な役割を担うものです。今後、周知をより一層図るとともに、専用ホームページを整備し、他の研究機器メーカーや大学・研究機関等との連携を拡大することで、より多くの研究者等がSXプラットフォームを利用できるようにする予定です。
また、最先端機器の共同開発や、分析装置用IoTパッケージの活用など、データ利活用や自動化の推進にも積極的に取り組みます。
ぜひ、数多くの大学・研究機関・公設試等の皆さまのSXプラットフォームへの加盟をよろしくお願い申し上げます。
本件は、本学が採択されている文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)の取り組みのひとつとして実施しています。
〇那須保友学長のコメント
SXプラットフォームは、「わが国の大学・研究機関の研究基盤強化を何とかしなければいけない!」という関係者のみなさんの熱く、強い想いから実現しました。文部科学省での記者会見後、城内実内閣府特命担当大臣(科学技術政策担当)の記者会見でもSXプラットフォームを取り上げていただくなど、大きな反響がありました。私たち岡山大学は、本学のためだけではなく、わが国全体のことを自分事として取り組んでいきます。挫折や失敗もあるかと思いますが、変えていく挑戦を繰り返すことが大切だと思っています。SXプラットフォームは必ず成功させ、わが国の研究基盤を強化させます。どうぞ皆さんの加盟を心からお待ちしています。何卒よろしくお願い申し上げます。
<参考資料>
・「借りる」で、研究時間の確保・研究環境の強化・人材育成の促進・必要経費の削減へ 今までにないお得な研究機器レンタルプラットフォーム誕生~共同記者発表を日本電子株式会社と実施~
<参考>
・岡山大学J-PEAKSホームページ
・岡山大学コアファシリティポータルサイト(CFPOU)
【本件問い合わせ先・SXプラットフォームへの早期加盟についてお問い合わせ先】
岡山大学総合技術部
TEL:086-251-8802
E-mail:sougougijutsubu◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています
総合技術部HP
最先端の研究機器等をお得にレンタル・リースする「SXプラットフォーム」始動~「買う」から「借りる」を拡大し、研究基盤強化へ~
2025年10月30日