本学は2月26、27日、全国の国公私立大学の若手・中堅の事務職員と技術職員、URA等を対象としたワークショップ「政策を味方に!若手・中堅のための国の動向を読み解く実践型ワークショップ」を対面形式で開催しました。本ワークショップには、全国の国公私立32大学・1高専から計80人以上が参加しました。
本ワークショップは、大学職員の高度化を目指して、国の政策や動向を理解し、学内施策に反映すること、さらに大学の先進的な取り組みや計画等を国に提案できる人材の育成を目的としています。
初日の26日は、JR岡山駅前の岡山コンベンションセンターを会場に開催。はじめに佐藤法仁副理事(研究・産学共創総括担当)による開会あいさつを行いました。また、本学研究・イノベーション共創管理統括部研究協力課の松本尊道主査(チーム共用タスクフォース・コアファシリティ部門副部門長)が「概算要求の仕組みを知ろう」と題し、国の予算成立の流れや公募事業等の流れや考え方についてポイントを説明しました。その後、少人数のグループに分かれて行なったグループワークでは、想定課題として、文部科学省の概算要求(8月)の資料を見た上で、翌年度に公募事業が開始されると仮定して、大学はどういった動きができるか、グループ毎にディスカッションを行いました。公募開始までの大学の動きという普段決して議論されることのない部分について複数大学の職員が議論する機会はまれで、非常に有益な時間になりました。また、松本主査が「国の政策・動向の情報収集方法を知ろう」と題して、文科省の審議会資料等を中心に、具体的な情報収集の方法について説明し、概算要求資料のみならず複数の資料等を集めていくことで方向性が立体的に見えてくる具体例を紹介しました。
このほか同日には、文部科学省大学研究基盤整備課大学研究力強化室の大久保雅史専門官が「大学の研究力強化について」をテーマに講演し、我が国の研究力の現状や大学の研究力強化に向けた取り組みについて説明しました。また、本学研究・イノベーション共創管理統括部産学連携課の舩倉隆央主査が「事務職員が牽引する地域イノベーション ~学生起点で創る外部連携の新パラダイム~」をテーマに講演し、事務職員と学生による複数のプロジェクトについて紹介しました。情報交換会では参加者が登壇者や那須保友学長、佐藤副理事、岡山大学関係者と熱心な意見交換を実施しました。
2日目の27日は、会場を本学津島キャンパスの創立五十周年記念館に移し、「国の資料の読み解き方を知ろう」をテーマに松本主査が講演。文部科学省の審議会の資料や概算要求、補正予算資料の具体的な資料等を事例に、大学の担当者はどう資料を読み解きどういった観点で検討を進めていくかについて岡山大学の事例を紹介しました。また、「事業組成について学ぼう」をテーマに、初日で学んだ観点を基にした事業組成の具体的な事例紹介として、本学研究・イノベーション機構の河本雅紀筆頭副機構長が「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージから文部科学省への事前相談・打ち込みまで&“脱”教員中心主義へ」、本学研究協力課の山本聖二課長が「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業J-PEAKS プレ・ポストアワードについて プロジェクトマネジメントと共に ~社会変革を担う研究大学へ~」、松本主査が「ヘリウム液化装置の故障からはじまったヘリウムネットワーク構想」について講演しました。文部科学省の大久保専門官からの本イベント全体に対する講評もありました。
本ワークショップは、研究協力課とコアファシリティ部門が企画。従来の大学法人経営を教員がとりあえず担う「教員中心」の運営を打破し、事務職員や技術職員がサポート人材でなくマネジメント人材として、またプロとして大学法人経営に参画するために活発な議論を展開しました。「国の動向はなんとなく分かるが、今さら誰にも聞けない」といった若手・中堅職員の現場の悩みを解決し、「国の動向を読み解ける」、「国の議論を踏まえた企画立案ができる」、「0から1を組成できる人材を増やす」ことを目指す観点から議論しました。参加者が自由に意見を交わせる環境をつくり、「アンテナを張るのは大事だと分かっていてもどうアンテナを張るのかわからない」、「国の資料の読み解き方がわからない」といった現場の悩みを発言しやすくするため、中堅・若手の事務職員・技術職員・URA等を対象とし、部課長級は陪席のみとしました。
参加者からは「大学間で競争する時代は終わり、大学同士が一緒に共創して日本全体に貢献していく、そのためにまず岡山大学が手の内を見せるというスタンスにすごく感銘を受けました」、「政策を大学側・省庁側それぞれの視点でご説明いただき、非常に学びの多い2日間でした」、「大学としてのプロジェクトについてほぼ知識がなかったままでしたが、初心者でも大変わかりやすい説明で、終わる頃には大学に戻ってから何かできないかばかり考えておりました」といった感想が寄せられました。
なお、本ワークショップは2025年9~10月に本学が開催したワークショップ「国の動向を読み解く力、今こそ身につけよう!」や、12月に本学と一般社団法人研究基盤協議会・若手ネットワークと共催で開催した「政策を味方に!若手・中堅のための国の動向を読み解く実践型ワークショップ」をベースに、内容をブラッシュアップして実施しました。
本学は、文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)に採択されており、その取り組みの一環として「イノベーション創出の知と技のメッカとなる」ことを掲げ、研究力強化のハブとなる施策を推進しています。事務職員や技術職員が大学法人経営に参画していくには国の政策に強くなり、企画立案も含めた事業組成ができる人材、情報(知識)を知恵に変えて新しい価値を生み出すことができるナレッジワーカーが増えていくことが重要です。「知と技のメッカとなる」地域中核・特色ある研究大学:岡山大学を目指します。どうぞ本学と連携機関の取り組みにご期待ください。
〇那須保友学長のコメント
本学は大学法人経営の抜本的な見直しを進めています。人事戦略について、従来の視点にとらわれない施策を進めています。このような改革において、職員の高度化は必須です。個々の専門性を有し、かつ全体と未来を俯瞰できる力が必要だと思います。本学ではこれらの人材を知から新たな価値を生み出すことのできるナレッジワーカーとしています。
私はワークショップの情報交流会に参加させていただきましたが、全国から参加された皆さんのポテンシャルの高さに心強さを感じるとともに、学長として本学のみならずわが国全体の大学等における経営や人材運用のあり方などについて、もっと考えることがあると感じました。ぜひ、岡山に集まったナレッジワーカーらの今後の活躍にご期待ください。
【本件問い合わせ先】
研究・イノベーション共創管理統括部研究協力課
TEL:086-251-8705
E-mail:corefacility◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
岡山大学J-PEAKSホームページ
大学職員の高度化ワークショップ「政策を味方に!若手・中堅のための国の動向を読み解く実践型ワークショップ」開催~大学職員の高度化を目指して全国の国公私立大学等の職員80人以上がディスカッション~
2026年03月24日