概要

　動物、植物、バクテリア。地球上には非常に多様な生物が存在し、それぞれ特徴的な性質を備えています。一方、その多様な生物を細胞や分子のレベルまで詳しく解析すると、生物に共通するしくみが見えて来ます。生物学は、このような生命現象の多様性と共通性を多面的な視点から解析する学問です。生物学科では、様々な生物を材料に、基礎生物学に関する様々な分野（分子、遺伝、細胞、発生、神経、内分泌、光合成、遺伝子発現、環境、進化など）で最先端の研究を進めている教員の指導のもと、生命現象の原理の追究を目指し、その成果を世界に発信しています。

卒業論文の一例

「光化学系II反応中心タンパク質 D2 の C 末端残基の改変による酸素発生系への影響の解析」，「大腸菌 Lysyl-tRNA 合成酵素 LysS の有無が ArfA によるリボソームレスキューに及ぼす影響」，「シロイヌナズナにおけるサーモスペルミン非感受性変異体の単離と解析」，「ゼニゴケ仮根細胞のライブイメージングとアルマジロリピート型キネシンの解析」，「ショウジョウバエ脂肪体における転写制御因子 Dve の発現制御解析」，「栄養条件およびαftz-f1 遺伝子の制御領域がキイロショウジョウバエの 3 齢幼虫期間に 与える影響」，「タンボコオロギ幼虫発育における概日時計遺伝子 period 二本鎖 RNA 投与の影響」，「キイロショウジョウバエ概日リズムにおける IPNamide の機能」，「ニワトリ雛における保護色形成メカニズム:エストロゲン産生部位の研究」，「時計遺伝子によるラット隆起部ニューロメジン U の発現制御」，「有尾両生類の真皮コラーゲンの三次元構造解析と皮膚再生における Lmx1b 遺伝子の機 能解析」，「魚類に体性感覚は存在するのか?-ゼブラフィッシュでの普遍性の検討」 　他

［卒業後の進路］
　生物学科の卒業生の半数以上は大学院に進学します。進学後は卒業研究の内容をさらに発展させ、専門分野での知識を深め、さらに専門外の分野へも目を向けて科学的な考え方を磨くことで、社会にとっての実戦力として、また、研究者への第一歩を踏み出す者としての自己の実現を目指します。学部卒業後あるいは大学院修了後は、食品・医薬・農畜産関係などの研究／開発／営業職、中学・高校の教員など、生物学科で得られた経験、知識を活かした職に就く者もいれば、養った能力を生かして金融、流通、情報関係などの全く新たな分野に挑戦する者もいます。

就職先の一例

武田薬品工業・大正製薬・キリンビール医薬カンパニー・味の素・山田養蜂場・高等学校教員（大阪府など）