抗DNA抗体:Anti-DNA Antibody
抗ss-DNA IgG抗体:anti-single stranded DNA IgG antibody
 

平成23年3月9日より外注:MCM;測定方法、基準値は院内実施法と同じ

臨床的意義
 
抗DNA抗体は,抗原をDNAとして用いたときに反応する抗体を総称する。二本鎖(ds)DNA,二本鎖および一本鎖(ds/SS)DNA,さらに一本鎖(SS)DNAに対する抗体に大別されるが,臨床上は,熱変性DNAに対する抗体を抗ssDNA抗体,nativeDNAに対する抗体を抗dsDNA抗体としている。抗DNA抗体は,通常用いられる免疫学的測定法により蛍光抗体法(FA),受身凝集反応(PHA),RIA法(硫安塩析法),酵素免疫測定法(ELISA)で検出される。検査の目的はSLEの疾患標識抗体としての補助診断上の有用性であり,抗dsDNA抗体が強陽性となる疾患は,SLEのみにほぼ限定される。抗ssDNA抗体はSLE以外の疾患でも検出され,臨床的な有用性は低い。またSLEの治療指標として抗dsDNA抗体価はSLEの疾患活動性に平行して変動し,特に腎障害の強い例では,この変動と血中の補体価とが鏡像を示す。よって,この変動は臨床症状の出現に先行するので,抗dsDNA抗体の検査は病態,診断の治療指針の決定に有意義である。

適応疾患: SLE,MCTD,強皮症,SS,RA,慢性活動性肝炎,薬剤誘発性ループス

測定方法: ELISA法

測定機器: EVOLIS(日本バイオラッド(株)) (平成22年5月31日までで中止)
BEPIII(平成17年12月28日まで)

測定試薬: MBL

基準値:  25 AU/ml以下(陰性)

相関、一致率
y=0.919x + 4.154 r=0.999  n=12 92.9(平成17年12月28日)

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

関連項目

抗核抗体(ANA)
IC 
血清補体価(CH50)
抗Sm抗体

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