カンジダ抗原, Candida antigen 
平成29年7月13日まで院内検査
平成29年7月14日より外注(BML)


臨床的意義
 近年、化学療法剤の汎用による菌交代現象とか、抗癌剤、副腎皮質ホルモン剤、免疫抑制剤などの使用とか、中心静脈栄養(IVH)の普及により深在性カンジダ症は増加してきている。しかし、深在性カンジダ症においては、病型によって早期診断が困難なことが多く、培養や病理組織学的検査によっても菌が証明されないことが多い。また、カンジダは正常菌叢を構成する一員であり、臨床的には全身または局所の生体防御機能が破綻したときに起こる内因性の感染症を引き起こし、分離されたカンジダの病因的意義付けに困惑することが少なくない。このような現状から、補助的な診断法として免疫血清学的診断法が研究・開発されてきた。深在性カンジダ症患者の多くは免疫不全を伴っており、抗体産生能が低く、抗体検出法では不十分であるため、抗原検出法が主流である。遺伝子診断もPCR法を中心に盛んに研究され、ある程度の菌種の同定も可能となり、抗真菌剤の選択にも有用である。いずれにしても、カンジダ症の早期診断・早期治療・治療効果の判定など臨床上役立つ補助的診断法である。

測定方法: ラテックス凝集反応

測定試薬: カンジテック(持田薬品)(平成29年7月13日まで)

基準範囲  (-)

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

関連項目

アスペルギルス抗原
クリプトコックス・ネオフォルマンス抗原
(1→3)−β−D−グルカン

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