心筋ミオシン軽鎖 MLC I   myosin light-chain I

測定法: EIA法 平成18年7月14日受付分より
       RIA固相法(IRMA)平成18年7月13日まで

外注会社:SRL

臨床的意義
ミオシン軽鎖は,CK,GOT,LDH,ミオグロビン,トロポンTなどとともに骨格筋・心筋いずれの細胞にも含まれる蛋白であり,測定結果の上昇は骨格筋,心筋の障害や壊死を意味する。特性は心筋の筋原線維を構成する蛋白ミオシンのサブユニットで,ミオシンはATPからの化学エネルギーを筋肉収縮に変換する分子量約47万の巨大蛋白分子である。血中に逸脱する軽鎖Iは分子量28,000と低分子であり,心筋と骨格筋に含まれるがアミノ酸組成を中心とする一次分子構造が異なっている。ミオシン軽鎖は,分子量が小さいことから,細胞外に逸脱しやすく,血中でも安定した蛋白である為,筋細胞の障害を反映する物質として有用である。

異常値を示す疾患
高値疾患
心筋梗塞 ・ 狭心症 ・ 急性心筋炎 ・ 腎不全 ・ 筋ジストロフィー

基準値
  2.5 ng/mL以下

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

検体採取・測定条件
・血清分離後,必ず凍結保存をする。

生理的変動
・急性心筋梗塞時にはミオシン軽鎖はCKと同様発作後3―6時間の早期にその血中値は上昇を始め,徐々に増加して3日ないし5日後に最高値に達し,1週間近く高値を保ち続ける特徴がある。

関連項目
CK
CKアイソザイム
AST(GOT)
ミオグロビン(Mb)
心筋トロポニンT(TnT)

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