クレアチン, creatine
平成14年3月31日まで院内検査
平成14年4月1日より外注(塩野義)
平成15年4月1日よりBML


臨床的意義
 クレアチンは主に肝で合成され,血中に入り,98%は筋に1.5%は神経系に分布する。筋に取り込まれた50%以上はクレアチンキナーゼの働きによりクレアチンリン酸に合成され筋肉のエネルギー源として重要な役割を果す。血清,尿中クレアチンの異常が問題となるのは臨床的にはほぼ筋疾患に限られる。筋疾患時にクレアチンが高値を示す機序はわかっていないが,筋崩壊や膜の異常に伴う筋肉へのクレアチンの取り込みの異常,筋中への保持の異常などが考えられている。しかし,クレアチンキナーゼ,アルドラーゼなどの検査法の進歩により診断的測定の意義は薄れて来ている。一方,心筋梗塞で血清クレアチンキナーゼが上昇する前にクレアチン上昇があり,早期診断に有用である。

異常値を示す疾患
高値: 筋ジストロフィー症 ・ 筋萎縮性側索硬化症 ・ 皮膚筋炎 ・ 多発筋炎 ・ 心筋梗塞急性期

低値: 甲状腺機能低下症 ・ 肝硬変

測定方法: 酵素法

測定機器: 7170形日立自動分析装置(平成14年3月31日まで)

測定試薬: 小野薬品(平成14年3月31日まで)

基準範囲  血清:  0.4〜0.8 mg/dL (平成14年4月1日より)
            
0.35〜1.14 mg/dl (平成14年3月31日まで)    

蓄尿:      男性: 0.20 g/day以下(SRL参考値) 
               女性: 0.43 g/day以下(SRL参考値)

採取容器:
茶)生化学一般用分離剤入り試験管          

関連項目

クレアチニン(CRTN)   
尿素窒素(UN)
CK(CPK)

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