本学は本年度から、研究者らとともに課題解決を担うパートナーとして重要な存在であり、高い専門技能と知識を有する技術職員を組織化した全学組織である「岡山大学総合技術部」を始動しました。
4月3日には同部の始動となるキックオフミーティングを本学本部棟において開催し、田村義彦総合技術部長、各課長、グループ連絡員ら約30人が出席しました。会では、田村部長と設計製作・社会基盤技術課の堀格郎課長の司会進行により、今後の運営等について意見交換しました。
本件は、研究力向上とイノベーション創出の強化促進とともに、それに携わる人材の育成強化を図るため、2021年度から学内タスクフォースのもと活動を開始。2022年には準備室も設け、技術職員制度改革の検討などを実施してきました。本年度から新たに設置された総合技術部では、技術職員による部課長制といった新しい職階の導入や、マネジメント機能強化と技術継承の双方において新たなキャリアパスを構築することができるダブルトラック制を導入。さらに、研究基盤に関する経営戦略の策定にも参画することができるなど、技術職員のさらなる活躍の場の拡大を行います。
今回の総合技術部の始動について、那須保友学長は「国の第6期科学技術・イノベーション基本計画においてもチーム型研究体制の構築と専門職の質の担保と処遇改善が盛り込まれています。これまで個として活躍してきた素晴らしい専門性を組織として集約することで、その知識と技能を如何なく発揮できるようにし、本学の研究力・イノベーション創出の強化促進を図るとともに、技術職員をより一層魅力あふれる職にしていきたい」とコメント。また本部長を担う佐藤法仁副理事(研究・産学共創総括担当)は「新たな組織や制度を構築し運用するには、”生みの苦しみ”というものが必ず起きると思います。10年以上前にリサーチ・アドミニストレーター(URA)制度を新設した際も同様でした。田村部長をはじめ多くの人たちと知恵を出し合い、既存の枠組みに捉われずポジティブな視点で最適化し、岡山大学ならではの技術職員制度を確立していきたいと思います。そのために役員らもしっかりと自分事として考えたいです」とコメントし、今後の総合技術部の運用に意欲を見せました。
本学では、研究設備・機器と技術職員を「研究基盤」と位置付け、研究基盤のハブとなる統括部局となる本学研究推進機構機器共用推進本部と総合技術部の両輪により、全学的な研究設備・機器共用体制を確立する「コアファシリティ構想」を掲げています。
総合技術部は、役員や教員、技術職員、事務職員のチーム共用体制で検討を重ねて創設した新組織であり、従来業務の専門性を考慮した4つの課で編成しています。これまで各部局に所属していた80人の技術職員が一つの総合技術部に所属することとなりました。
このほか、総合技術部では技術職員の育成体系として、東京工業大学の「TCカレッジ」にも参画しており、高い技術力・研究企画力を持つ「高度専門人財養成」も進めていきます。今後の総合技術部の活動にご期待ください。
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○岡山大学総合技術部の編成
・医学系技術課
・設計製作・社会基盤技術課
・教育支援技術課
・機器分析・動植物資源技術課
【本件問い合わせ先】
総合技術部事務担当(研究協力部研究協力課内)
TEL: 086-251-8442
技術職員の組織化による研究力・イノベーション創出の強化と魅力あるキャリアの構築へ 「岡山大学総合技術部」始動!
2023年04月04日