国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

菅谷明子助教(医)がAMED「令和5年度障害者対策総合研究開発事業(身体・知的・感覚器障害分野)」に採択

2023年05月10日

 本学学術研究院医歯薬学域(岡山大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科)の菅谷明子助教が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「令和5年度障害者対策総合研究開発事業(身体・知的・感覚器障害分野)」に採択されました。
 同事業は、障害者の地域社会での共生の実現や社会的障壁の除去につながる技術開発等の研究開発を行うとともに、障害を招く疾患等についての病因・病態の解明や診断、治療法、リハビリテーション法等の先進的・実践的な研究を推進するものです。「身体・知的等障害分野」と「感覚器障害分野」に公募が分かれており、今回、菅谷助教は「感覚器障害分野(感覚器障害者の自立生活を可能にするような住居支援及び能動的に社会参加することの出来る就労マッチング支援手法の開発)」で採択を受けました。
 菅谷助教は「聴覚障害者の就労支援チェックリストに基づいた就労マッチング支援手法の開発および遮音材・補聴援助システムによる住居支援の効果の検証」の研究開発課題名のもと令和5~7年度までの3年間、研究チームを率いることになります。
 今回の採択を受けて菅谷助教は「聴覚障害者は就労しても離職や転職を繰り返すことが多く、具体的な支援については現場レベルでの散発的な努力にとどまっておりました。困難を抱えている聴覚障害者が多いにも関わらず、医療サイドからの介入が進んでいないのが現状です。また、聴覚障害者の聞き取りの改善につながる補聴援助システムも普及や周知が不十分で、適切な使用が進んでいないのが課題でした。さらに、住居や職場の音環境の改善に、雑音を抑制する目的で遮音材を用いることが有効ですが、こうした研究も進んでいないのが現状です。この研究開発課題は、昨年度までのAMED研究にて作成した聴覚障害者の就労支援チェックリストを用いた就労支援手法の開発を行うとともに、就労前支援の方法や、補聴援助システム・遮音材を有効に使用することで聴覚障害者の生活や職場環境の改善を目指しています。研究代表者として、職場やろう学校に協力を依頼するとともに、岡山大学の疫学・衛生学教室とも連携して研究を推進してまいります」とコメント。3年間の研究活動に意欲を見せました。
 今後も本学は、強みのひとつである医療系研究分野の更なる強化促進を図り、研究力向上・イノベーション創出を加速させていきます。また、我が国屈指の医療機関であり、地域医療の最後の砦でもある岡山大学病院の機能強化等を図り、今回の研究開発課題のように障害者の幸福(well-being)を満たせるような活動を精力的に実施していきます。菅谷助教をはじめ、今後も地域中核・特色ある研究大学である岡山大学にご期待ください。
 なお、本件は2023年4月20日にAMEDのホームページに掲載されました。


【本件問い合わせ先】
学術研究院医歯薬学域(岡山大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科)
助教 菅谷明子
TEL:086-235-7307
E-mail:sugaya-a◎cc.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.okayama-u.ac.jp/user/jibika-1/index.html

年度