国立大学法人 岡山大学

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上原孝教授(薬)がAMED「令和4年度新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に採択

2023年05月19日

 本学学術研究院医歯薬学域(薬)の上原孝教授が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「令和4年度新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に係る追加公募に採択されました。
 同事業は、治療薬などの国内での利用可能性を確保すべき感染症、いわゆる「重点感染症」に対する研究開発を支援するとともに、国内外で対策が必要な感染症について、患者及び病原体に関わる疫学調査、病原体のゲノム及び性状・特性等の解析、病態解明などの基盤的研究から実用化に向けた開発研究までを継続して推進することにより、総合的な感染症対策の強化を目指すものです。
 今回、上原教授は「COVID-19罹患後症状に対する治療法の開発及び発症機序・病態解明、診断法・バイオマーカーの研究開発」における「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後症状に対する治療法開発に資する研究開発」の枠において採択を受けました。
 上原教授は「新型コロナウイルス感染に伴う過剰NO産生を介したエピゲノム変化・後遺症発現に対する独自開発化合物の効果」の研究開発課題名のもと本年度研究チームを率いることになります。
 今回の採択を受けて上原教授は、「COVID-19ではサイトカインストームが起き、それにより過剰量の一酸化窒素(NO)が産生されます。私たちは、NOがエピゲノムに重要なDNAメチル化酵素を阻害することを発見しました。この成果から、患者組織では酵素不全による脱メチル化(エピゲノム変化)が起きて、後遺症に連関した遺伝子が誘導されることが推定されました。本事業では、岡大病院や医薬基盤研との共同研究を介して、NOによるLong COVID-19のメカニズムを解明することを目指しています」とコメント。今後の研究活動に意欲を見せました。
 今後も本学は、強みのひとつである医療系研究分野の更なる強化促進を図り、研究力向上・イノベーション創出を加速させていきます。上原教授をはじめ、今後も地域中核・特色ある研究大学である岡山大学にご期待ください。
 なお、本件は2023年5月10日にAMEDのホームページに掲載されました。

【本件問い合わせ先】
学術研究院 医歯薬学域(薬)
教授 上原 孝
TEL:086-251-7939
https://www.okayama-u.ac.jp/user/yakko/index.html

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