本学は、4月22日、津島キャンパスの「おかやまテックガレージ(OTG)」にて、2024年度後期に「おかやまテックガレージプロジェクト」に採択された学生5チームが、自らのプロジェクトの進捗や成果、直面している課題について発表し、審査委員や関係者からフィードバックを受ける中間発表会を開催しました。
本プロジェクトは、内閣府「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」の一環として実施しているもので、地域課題の解決や新たな価値創造を担う次世代の人材育成と、大学発イノベーションの創出を目的としています。
「おかやまテックガレージ」は、学生が自由にものづくりや課題解決型プロジェクトに挑戦できる“実験場”として、2024年に本学自然科学系総合研究棟6階に整備された共創拠点です。東京大学「本郷テックガレージ」をモデルに、「学生の秘密基地」をコンセプトとして設計されており、3Dプリンタや電子工作機器、高性能PC、大型ディスプレイなどの最新設備が整えられています。
採択されたチームには、こうした施設の利用に加えて、試作やユーザー調査に活用できる活動資金が提供されるほか、外部の専門家や大学教員によるメンタリングなどの支援も行われ、アイデアの社会実装に向けた実践的な取り組みが後押しされます。
今回採択されたチームは、水族館に行くことが難しい人々に向けて、オンラインで水族館のライブ映像や解説を楽しめる体験を提供するプラットフォーム、移動ロボット拡張モジュールのための開発、ジャンボタニシを撲滅させるためのロボット開発、タンパク質の大量生産のための細胞培養装置の開発、視覚障がい者のための移動支援デバイスなど、多様な社会課題に挑戦しています。
中間発表会では、プロトタイプの開発状況やヒアリング調査の成果をもとに、各チームが現時点での課題や方向性を発表し、共有しました。農業系プロジェクトでは、現場導入を想定した際の技術的な課題が浮かび上がり、アプリ開発チームではユーザーインタビューを通じて、当初想定していたニーズと実際の利用者が抱えるニーズとのギャップを認識するなど、実践を通じた多くの気づきが得られる発表となりました。審査委員からは、「課題の本質を再確認することの重要性」や「社会実装を見据えた技術・デザインの改善」など、実用化に向けた具体的で実践的な助言が寄せられました。
発表会後には、各チーム間での意見交換や相談が行われ、異なる領域で活動する学生同士が互いの視点やアプローチを共有することで、新たな視点を得る貴重な交流の場にもなりました。参加学生たちは、8月に予定されている最終発表会に向けて、プロジェクトの再構築やブラッシュアップに取り組む意欲を新たにしていました。
岡山大学では、スタートアップ・ベンチャー創出本部を中心に、研究シーズやビジネスアイデアの事業化支援、外部メンターによる伴走、資金獲得や経営相談など、学生・教職員による社会実装を包括的に支援しています。起業や課題解決型の実践活動に関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
【本件問い合わせ先】
岡山大学 研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
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学生の挑戦が進化を見せる!「おかやまテックガレージ」プロジェクト中間発表会を開催
2025年05月12日