国立大学法人 岡山大学

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令和7年度「半導体人材育成」関連講座 5講座で受講者400人超を達成!~社会人のリカレント教育にも貢献し地域産業界の期待に応える~

2025年10月10日

 本学が中心となり推進する岡山半導体研究教育推進委員会が企画・実施する「半導体人材育成」関連講座シリーズが、このほど盛況のうちに全日程を終了しました。令和7年度は、教養教育科目から大学院レベルの専門講座まで合計5講座を開講し、地域の企業関係者らを含む400人以上が受講しました。これは、昨年度の受講者数150人から倍以上に増加した過去最大の成果となり、地域社会における半導体人材育成への関心の高まりを示すものとなりました。
 本シリーズは今年で3年目を迎え、半導体技術を学ぶ理系学生だけでなく、産業構造や経営戦略を学ぶ文系学生、そして地域企業のリカレント教育にも裾野を広げた多様な学びの場を提供しました。講座は全部で5つあり、教養教育科目「アタリマエの科学」、経済学部経済学科専門教育科目「経営学入門」および「経営戦略論」、理系の初年次学生向け「先端半導体テクノロジー入門」、大学院生向け「先端半導体テクノロジー講座」はすべて単位認定の対象として、そのうちいくつかは公開講座としても開講しました。
 この取り組みは、中国経済産業局からも支援を受け、同局が組織する中国地域半導体関連産業振興協議会を通じ、広く周知されました。
 本シリーズで最も専門性の高い「先端半導体テクノロジー講座」は、今年度の最後を飾る講座として9月30日に全日程を完了し、5つの講座が全て終了。主として理工系修士課程の学生向けに設置された同講座は、有償で一般にも公開され、10人を超える受講者が集まりました。9月25~30日の4日間にわたる集中講義では、バンド理論、超高周波誘電体材料、有機・グリーン半導体、パワエレデバイス、高周波半導体、ウエハ製造プロセス、ミリ波・テラヘルツ波計測など、次世代半導体テクノロジーに関する基礎・回路・材料・計測の4領域の知識が、実習とともに提供されました。
 受講した学生からは、「単に技術を学ぶだけでなく、半導体をより広い産業や経済の枠組みの中で捉えることが重要だと気づいた。市場規模、サプライチェーン、地域的な優位性といったビジネス的側面を技術と連携させながら、研究テーマを産業的機会へと結びつける統合的な視点を得ることができた」といった声が寄せられています 。
 今回の5講座シリーズは、最先端の技術動向や現場の「生きた声」を届けるため、多数の企業・機関の協力を得て開催されました。主な協力組織は、国立大学法人広島大学マイクロンメモリジャパン株式会社東芝情報システム株式会社岡山理科大学フェニテックセミコンダクター株式会社エスタカヤ電子工業株式会社シャープ福山レーザー株式会社株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ株式会社日立ハイテク株式会社アドバンテスト岡山県立大学タツモ株式会社 (登壇順) などです。
 なお、本学も参画する中国四国地域の連携事業(拠点・広島大学)が文部科学省による半導体人材育成事業(enSET)に採択されたことを受け、本講座を含む新規プログラムを令和8年度に環境生命自然科学研究科に設置することを計画しています。岡山大学は、今後も産学官連携を強化し、地域における半導体分野の研究と高度専門人材育成を継続的に推進していきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学 研究‧イノベーション共創機構 佐藤浩哉
E-mail:sato.hiroya◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。

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