国立大学法人 岡山大学

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「壁の乗り越え方」を語る―元任天堂Wii開発者・玉樹真一郎氏が登壇 おかやまテックガレージ講座開催

2025年10月27日

 おかやまテックガレージは10月16日、元任天堂Wii開発者の玉樹真一郎氏を講師に招いた講座をオンラインで開催しました。
 おかやまテックガレージは、学生が自由にものづくりや課題解決型プロジェクトに挑戦できる“実験場”として、2024年に本学自然科学系総合研究棟6階に整備された共創拠点です。現在、公募により選抜された学生チームが所属し、社会課題の解決や新たな価値創出に向けて日々活動しています。今回の講座は、こうした学生たちの活動を後押しすることを目的として実施している連続プログラムの一環で、DAY1(第1回)・DAY2(第2回)では「トレードオフとブレイクスルーの方法」について学びました。DAY3(第3回)となる今回は、玉樹氏がこれまでの経験をもとに、「壁の乗り越え方」をテーマにオンライン講義を行いました。
 講演では、玉樹氏が任天堂株式会社でWiiの開発に携わった経験をもとに、「人の心を動かすデザイン」や「UX設計」について掘り下げて紹介しました。また、任天堂株式会社の岩田聡・元代表取締役社長の「コミュニケーションがうまくいかない時、相手のせいには絶対にしないと決めたんです」という言葉を引用し、プロダクト開発においては常に顧客の立場に立って、仮説・実証・改善のサイクルを繰り返すことが重要であると強調しました。さらに、玉樹氏自身が直面した壁として、「全ての人が喜ぶ完璧な企画」を求めすぎていたことを挙げ、「目の前の人を一瞬でも楽しませることができれば良い。人それぞれ感じ方は違うため、考えるだけでなく手を動かし、実証を繰り返すことが大切だ」と指摘しました。当日は、チャット機能を通じて多くのコメントが寄せられ、オンラインであることを感じさせない対話的な講演となりました。
 続く質疑応答では、「つい心が動く設計を思いつくための工夫」や「玉樹氏の学生時代の様子」など、多くの質問が寄せられました。参加した学生は、「自分の開発方法を玉樹氏に『盤石だ』と言っていただき、大きな自信になった」と意欲を新たにしました。
 岡山大学では今後も、スタートアップ・ベンチャー創出本部を中心に、研究シーズやビジネスアイデアの事業化支援、外部メンターによる伴走支援、資金調達や経営相談など、学生・教職員の社会実装を包括的に支援していきます。起業や課題解決型の実践活動に関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

【本件問い合わせ先】
岡山大学 研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
(※メール送信時は◎を@に置き換えてください)

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