国立大学法人 岡山大学

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文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課長らとの意見交換等を実施

2025年12月15日

 11月27日、文部科学省科学技術・学術政策局の奥篤史人材政策課長、髙橋佑也課長補佐、德永真直係員、山本哲平係員、皿谷一葉研修生(本学より出向)が本学を訪れ、本学の那須保友学長と三村由香里理事(企画・評価・総務担当)、小代哲也理事(財務・施設担当)・事務総長、狩野光伸副学長(未来人材創生(SDGs社会共創・DEI・附属学校園)担当)、佐藤法仁(研究・産学共創総括担当)・副学長(学事担当)、河本雅紀研究・イノベーション共創機構筆頭副機構長、田村義彦総合技術部長らと意見交換および視察を行いました。
 本学は、2023年度に採択された文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(事業主体:日本学術振興会)を活用し、岡山大学長期ビジョン2025の達成に向けたさまざまな取り組みを戦略的に進めています。特に人事制度改革においては、脱教員中心主義を掲げ、高度専門人材(URA)の進化、研究開発マネジメント人材認定制度、複線型人事、教員の機能分化や事務職員・技術職員の高度化など、さまざまな取り組みを実施しています。
 意見交換では、奥課長から「今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)」(令和7年7月30日 科学技術・学術審議会人材委員会)に関し、①科学技術イノベーション政策推進の中核を担うのは、「科学技術人材」(研究者以外の科学技術に関わる多様かつ幅広い人材、また、人文社会科学分野の人材を含む)であり、科学技術人材に関する政策・施策は、科学技術・イノベーション政策全体を俯瞰し一体的、体系的、総合的な推進が必要であること。②多様な科学技術人材として、研究者の育成・確保、技術職員・研究開発マネジメント人材等の高度専門人材の育成・確保の推進が重要であること。③学校教育段階に応じた多様な科学技術人材への体系的な育成、博士後期課程学生への支援や理工系人材に進む児童・生徒の増加向けた取り組みなどを推進することを中心に説明がありました。
 また、令和8年度概算要求における科学技術人材政策パッケージおよび産業・科学革新人材に係る国の考え方が示され、先端的な科学技術分野における優秀な人材層の充実・強化と研究開発力の飛躍的向上に向け、国は大学等に対して、戦略的かつ弾力的な人的資本投資の大幅な拡充をする方針であり、大学と産業界の連携により、先端研究分野における産学の架け橋となる優れた研究者の育成・活躍促進、産業・研究基盤を支える技術者の戦略的な育成・確保を実施したい旨の説明がありました。
 その後、本学における取り組み事例や人事制度改革への取り組みをベースに科学技術人材の育成・確保や、産学連携活動に関し、活発な議論が交わされ、「事務職員は、国の科学技術人材の定義に含まれていないようだが、大学の発展において彼らの活躍が肝要である」、「研究者を大学内に閉じてしまうことなく、民間からも必要経費の負担を通じ、社会全体(公と民)で活用する観点が大事である」等の意見が出ました。
 那須学長は、国が主導するさまざまな取り組みを活用し、本学としてもさらに科学技術人材(研究者、研究開発マネジメント人材、事務職員、技術職員)における人事制度の深堀を図り、一層の高度化を推進すること、そして、産業界との人材の流動性や財源の多様化を一層推進し、現在実施している大学改革の中で体制およびガバナンスを強化していきたいとの決意を述べました。
 その後、異分野基礎科学研究所棟と共創イノベーションラボ(きびのべ:KIBINOVE)において、最新の研究設備であるクライオ電子顕微鏡およびクライオトモグラフィー用クライオプラズマFIB-SEM装置「Arctis」を見学しました。学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎科学研究所)の沈建仁教授が、設備やそれを活用した光合成のメカニズム、タンパク質の構造解析における最先端の研究成果および前述の研究設備による技術的効果等について説明しました。奥課長からは光合成における触媒と半導体触媒の違いについて等の質問があり、本研究に対する期待が示されました。
 本学はJ-PEAKSを活用し、研究開発マネジメント人材(URA、事務職員、技術職員等)の高度化、研究機器の共用化などをより一層進め、新たな研究・イノベーション創出から社会を変革していきます。どうぞ地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の絶え間ない挑戦とその変革にご期待ください。

<参考>
岡山大学 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)ホームページ

【本件問い合わせ先】
岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議
(担当窓口:研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課)
TEL:086-251-8442
E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
    ※@を◎に置き換えています

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