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農耕地雑草の放射性セシウム汚染調査を報告

 植物による東日本大震災被災農地の修復に取り組む本学資源植物科学研究所の山本洋子所長、山下純助教と自然生命科学研究支援センター(光・放射線情報解析部門鹿田施設)の小野俊朗施設長らは3月17日、福島第一原子力発電所事故の計画的避難区域に指定されている福島県飯舘村の飯舘村役場飯野出張所(福島市飯野町)を訪れ、農耕地に繁茂する雑草の放射性セシウムによる汚染調査の報告を行いました。
 山下助教らは、放射性セシウム汚染農地を対象に、飯舘村の休耕田に繁茂する多種多様な雑草に着目。植物種ごとに蓄積している放射性セシウム含量と土壌の放射性セシウム含量を共に調査し、放射性セシウムが根から吸収され地上部へ移行する割合(移行係数)について推定しました。植物表面に直接吸着した放射性セシウムの可能性をできるだけ排除するため、調査期間を事故発生から1年後の2012年に設定。春(4月)、夏(7月)、秋(10月)の計3回、飯舘村の農地で99種類の雑草について細かく調査しました。その結果、移行係数は、0.01未満から0.4以上と、植物種間で大きく異なりましたが、現地の雑草群落による土壌表層に存在する放射性セシウムの除染効率は、年間0.4%~0.1% 未満と極めて低いことがわかりました。飯舘村では、すべての行政区で汚染土壌の剥ぎ取りによる除染を行う方針が決定しており、本調査結果は、剥ぎ取り前の農地の雑草管理と、剥ぎ取り後の農地を営農できるところまで回復させる上に必要な雑草管理において、より良い方法を検討する際の基礎情報として活用されます。
 本調査は、平成24~25年度の岡山大学機能強化戦略課題として、同研究所と同施設が共同で取り組んでおり、今後も継続的な調査で雑草管理法の検討をすすめる予定にしています。

本調査結果のプレスリリースはこちら
//www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu-pdf/press25/press-140220-11_2-1.pdf

【本件問い合わせ先】
資源植物科学研究所所長 山本洋子
TEL:086-434-1233

(14.03.31)


放射性セシウムの除染が進む飯舘村の農地


調査結果を報告する本学教員ら