国立大学法人 岡山大学

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理学部における低濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の紛失について(お詫びとご報告)

2019年09月13日

 この度、本学理学部内におきまして、ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)廃棄物が紛失したことが判明しましたので、概要について以下の通りご報告させていただきます。
 市民の皆様及び関係者の皆様にはご心配とご迷惑をおかけしたことを、心からお詫び申し上げます。岡山大学としては、今後このような過ちを起こさないよう再発防止に努め、より一層の安全対策を講じてまいります。

1.経緯
 岡山大学理学部内のPCB汚染物保管場所にて、ビニル袋にて梱包しプラスチックトレイに収納保管していた低濃度PCB廃棄物(コンデンサ油をPCB含有検査した際に使用したウエスと手袋計37g(梱包袋含む))が紛失していることが、令和元年8月2日に判明しました。このため、事実経過及び環境への影響等の調査を実施のうえ、令和元年8月28日に岡山市へ報告しました。
 その後も聞き取りを含めた調査等を実施していますが、現時点において発見に至っていません。
 なお、本件判明後に全学の保管状況を再点検・調査しましたが、届出されているPCB廃棄物について、その全ての所在の確認はできております。

2.紛失したPCB廃棄物の概要(1)コンデンサ油をPCB含有検査した際に、コンデンサ油の拭き取りに使用したウエスと手袋を、横22cm×縦18cm程度のジッパー袋に封入したもの37g(2)PCB油の量(推定)
 付着状況から油の付着量は1g以下
  PCB油の濃度は40.1mg/kgであるため、紛失物中のPCB総重量は0.0401mg以下と推測されます。

3.環境等への影響(1)PCBは、沸点が高いことから、大気中への放散はないと考えられます。(2)水にも溶けにくい性質ですが、仮に一斗缶(18ℓ)程度に完全に溶け出した場合(0.0022mg/ℓ)であっても、環境基準値0.003mg/ℓを下回ることから、環境への影響は極めて小さいと考えられます。(3)PCBは脂肪に溶けやすい性質であり、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積された場合には人体にさまざまな症状を引き起こすことが報告されていますが、今回の紛失物のPCB濃度は低く、直接触れたとしても影響は極めて小さいと考えられます。
 現時点では、人体と環境等への被害は確認されておらず、また以上のことから今後の影響も限りなく小さいと思われますが、引き続き注視してまいります。

4.今後の対策
 再発防止に向けて、以下の項目を実施してまいります。(1)各部局等の特別管理産業廃棄物管理責任者はもとより、本学の関係教職員に対してPCB廃棄物に関する関係法令の遵守を徹底します。(2)PCB廃棄物の管理状況を再点検し、保管場所への立入り記録簿の整備や関係者以外の立入り禁止措置の徹底と、廃棄物についてはラベル等で明示し、誤って持ち出しすることのないよう必要な改善措置を行って、安全管理体制の徹底を図ります。(3)PCB廃棄物の定期点検について、本部施設企画部職員と各部局等の特別管理産業廃棄物管理責任者の相互確認体制を整備するなど、点検方法と業務プロセスの見直しを図ります。(4)保管しているPCB廃棄物は計画的に処分することとし、早期処分を図ります。

【本件問い合わせ先】
岡山大学施設企画部施設企画課
TEL:086-251-7121

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