国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

槇野学長、横井副学長・ユネスコチェアホルダーが国連平和大学を訪問 地球憲章とESDの連携を強化

2019年12月26日

 本学が推進する持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」と、その倫理的な枠組みとして「地球憲章(Earth Charter)」が第40回国連教育科学文化機関(ユネスコ)総会で採択されたことを受けて、槇野博史学長、横井篤文副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコチェアホルダーが12月12、13日、中米コスタリカの首都サンホセ市にある国連平和大学(United Nations-mandated University for Peace: UPEACE)および地球憲章国際本部(Earth Charter International: ECI)を訪問しました。
 今回の訪問は、SDGsの達成を視野に、地球憲章とESD for 2030の統合的な取り組みを推進するため、「地球憲章とESDに関するユネスコチェア(UNESCO Chair on Education for Sustainable Development with Earth Charter)」を共同設置している国連平和大学と地球憲章国際本部との関係構築へ向けた会合として実施しました。
 初日に、槇野学長と横井副学長は地球憲章国際本部を訪問。ミリアン・ビレラ(Mirian Vilela)事務局長(Executive Director)・ユネスコチェアホルダーらと対談し、槇野学長が本学の概要とこれまでのESDの取り組み、ならびに国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を推進するためのビジョンと全学的な取り組みを紹介。さらに、本学が国立大学として唯一「第一回ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞したこと、ならびに今年7月に国連本部で開催された国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)のサイドイベントにて全学でのSDGsの取り組みを発表したことを報告しました。それを受けて、ビレラ事務局長からは、来年「地球憲章」が採択20周年を迎えるにあたり、その記念事業が世界の各地で開催される予定であることが伝えられ、地球憲章とESD for 2030の統合的な取り組みを推進するための連携および具体的な協業について意見交換をしました。その後、槇野学長と横井副学長は国連平和大学を訪問。同副学長のフアン・カルロス・サインス-ボルゴ教授(Juan Carlos Sainz-Borgo)と会談し、両大学のユネスコチェアを活用しながら、教育研究交流についても幅広く連携を構築することで合意しました。
 翌日、在コスタリカ日本国大使公邸の夕食会では、伊藤嘉章特命全権大使、白方信行参事官と会談。サンホセ市と岡山市が今年で姉妹都市50周年を迎えた歴史的関係に触れながら、両地域の自治体や市民、および両大学を含めた産学官で「地球憲章」と「ESD for 2030」を一体的に推進することについて意見交換をしました。

●地球憲章(Earth Charter)
地球憲章国際本部(Earth Charter International: ECI)は中米コスタリカの国連平和大学に設置。1992年ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国際連合会議(通称:地球サミット)」の事務局長を務めたモーリス・ストロング氏と、ミハエル・ゴルバチョフ旧ソビエト連邦初代大統領が地球憲章を作成するという課題をとりあげ、彼らを中心にロックフェラー一族のスティーブン・C・ロックフェラー氏や広中和歌子元環境庁長官らを含む24人の委員から成る地球憲章委員会が結成されました。1997年3月にブラジルのリオで開催されたRio+5にあわせて第一回地球憲章委員会が開かれ、2000年3月にパリのユネスコ本部で開催された地球憲章委員会において、最終的な「地球憲章」が完成。同年6月にオランダ・ハーグの平和宮(Peace Palace)で、べアトリクス女王ご臨席のもと正式に発表されました。
「地球憲章」は前文、本文、結語で構成されており、さらに本文については4つの柱と16の原則で構成されています。現在30以上の言語で翻訳され、世界中で用いられており、さらに2019年に開催された第40回ユネスコ総会では、持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」の倫理的な枠組みとして「地球憲章(Earth Charter)」が採択。さらなる統合的な取り組みと推進が期待されています。

【本件問い合わせ先】
国際部国際企画課
TEL:086-251-7036







       

    

年度