国立大学法人 岡山大学

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那須理事・副学長と佐藤副理事が上海大学を訪問 次世代を担う強みある国際共同研究・イノベーション人材育成に向けて

2020年01月16日

 本学は、強みある医療系分野の更なる強化促進や次世代研究を拓くことのできる強みとなる「重点研究分野」と「次世代研究(育成・拠点)グループ」を選定し、戦略的に支援を行っています。医療系分野およびそこから派生する関連研究領域の拡大、国際オープンイノベーションの促進などを目的に那須保友理事(研究担当)・副学長と佐藤法仁副理事・URAが2019年11月26~28日、中華人民共和国の上海大学(上海市)を訪問し、同大学執行部との会談と研究現場の視察などを行いました。
 上海大学の訪問は、以前より本学が同大学からの国際共同研究や医療系分野の創設・強化などの依頼に応じ、研究推進機構や医療系部局を中心にタスクフォースを結成し、検討を重ねて来たことによるものです。訪問では上海大学の龚思怡(GONG Siyi)副学長、崔巍(CUI Wei)国際部国際センター長、杜鑫(DU Xin)国際部国際副センター長らと会談。那須理事・副学長が本学の概要や岡山大学病院を含めた医療系の基礎・臨床研究などについて紹介し、佐藤副理事は、「SDGs推進研究大学」として本学が全学を挙げて取り組んでいる国連のSDGs(持続可能な開発目標)やSDGsに関連した研究活動、オープンイノベーションを含めた産学共創活動などについて紹介しました。龚思怡副学長は上海大学の紹介とともに今後、重点を進めていく予定の生命科学分野や医療系分野について話題を提供しました。また本学から提供した研究パンフレットに掲載されている強みある植物学分野についての質問も数多くなされ、本学異分野基礎科学研究所の沈建仁副所長・教授の光合成研究資源植物科学研究所の馬建鋒教授の植物ストレス研究についてなども紹介しました。会談では、龚思怡副学長から両大学の関係強化を目的とした協定締結などの具体的な提案があり、今後協定締結に向けての準備を進めることになりました。
 会談後、那須理事・副学長らは、同大学生命学院心血管研究所や材料学院生物医用高分子材料実験室などの生命科学系分野の研究現場を視察。また会談で話題になった植物学分野に関連して、同大学の重点研究分野のひとつであるエネルギー・作物育種分野重点研究室も視察し、研究者らとの意見交換を精力的に行いました。さらに同大学初代学長で「中国の力学の父」と呼ばれ科学者である銭偉長(Wei-zang Chien:1913~2010)元学長の名前が付けられた上海大学銭偉長図書館と資料室も視察。上海大学の歴史やこれまでの教育研究の活動の資料などに触れ、同大学をより深く理解することのできる場となりました。
 今後、本学では医療系を核として更なる関係強化を進めるとともに、医療従事者やイノベーション人材の育成、オープンイノベーションを通じた国際共同研究の形成などを実施し、次世代を担う強みある研究領域とその人材の強化促進を構築していきます。


上海大学(Shanghai University)
 中華人民共和国上海市にある国立大学(中国政府教育部と上海市政府共同運営)で、211工程(国家重点大学)のひとつです。同大学は1922年に設置され、その後、統廃合や閉校などを経て1994年に上海工業大学、上海科学技術高校専科学校などと合併し、現在の上海大学が形成されました。上海市内に3つの広大なキャンパスを持ち、学部は文学、哲学、経済学、法学、理化学、工学、芸術学など29学部、86専攻にも及びます。現在、約3,100人の教員・博士号取得研究者らとともに学部生20,500人、大学院生16,500人、社会人学生16,000人が在籍。留学生はこれまでに115か国から15,000人余りが修了し、現在も約3,000人が在籍しています。英国の世界大学評価機関Quacquarelli Symondsによる「世界の若い大学ランキング」では中国本土で1位になるなど、近年、教育研究において成長が著しい総合大学です。初代学長は、「中国の力学の父」と呼ばれ、固体力学と理性力学に対して大きな影響を与えた科学者である銭偉長(Wei-zang Chien:1913~2010)が務めており、今回視察した大学図書館にも同氏の名前が付けられています。


【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室
TEL:086-251-8930
http://ura.okayama-u.ac.jp/

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