岡山大学
中森農産株式会社
◆発表のポイント
- 岡山大学と埼玉県加須市に本社を置く農業法人・中森農産株式会社が、共同研究契約を締結しました。
- 生産現場におけるニーズの迅速な吸い上げと、大学側の新技術の直接的な実証が可能になります。
- 地球温暖化に対応した新たなダイズ栽培法や新品種の開発が加速されることが期待されています。
岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域の田中佑准教授の研究チームと中森農産株式会社(代表取締役 中森 剛志、以下「中森農産」)は、ダイズの新たな栽培法や品種の育成を目指し、共同研究契約を締結しました。
ダイズは高い栄養価と優れた加工適性によって、多用途に利用される重要作物です。一方で、ダイズは干ばつや洪水、病虫害に弱いため生産が不安定であり、今後予想される温暖化の影響を受けやすい作物であると考えられます。農家の大規模化が進む中で、大面積のダイズ圃場を効率的に管理する栽培法や、ストレスに強い多収品種の開発が求められています。
今回、大学と生産者が直接共同研究契約を締結したことによって、上記のようなさまざまな栽培現場のニーズを迅速に吸い上げ、大学が開発した新技術をすぐさま現場に還元することができるようになりました。我が国における農学研究の新たなモデルケースにもなりうると考えられます。今後は、温暖化を見据えたダイズの栽培時期の移動や、それに適した多収品種の開発を加速し、ダイズ生産の向上を目指します。
◆研究者からひとこと
ダイズはアジア原産で、私達の生活に欠かせない重要な作物ですが、国内のダイズ生産を取り巻く状況は厳しさを増しています。この状況を打破するには、アカデミアと生産者がより密接に連携し、互いの強みを生かしていく必要があります。本プロジェクトがそのきっかけの一つになることを願っています。 | ![]() 田中准教授 |
<詳しい研究内容について>
ダイズの生産向上へ大学と農業法人がタッグ-新たな栽培法や品種育成へ-
<お問い合わせ>
岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域
准教授 田中 佑
(電話番号)086-251-8319
中森農産株式会社 管理部
(電話番号)0480-77-5907