国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

相関だけでは見えない関係を可視化:多様なデータに使える新解析手法「SGCRNA」

2026年02月19日

◆発表のポイント

  • 従来の共発現ネットワーク解析手法の課題点を解消した新しい手法を開発しました。
  • 公共データを用いた検証により、多様な解析手法に対して有用であることが示されました。
  • 既存手法で見過ごされてきた重要因子を見いだすことで、病因解明や創薬標的・バイオマーカー探索の精度向上が期待されます。

 岡山大学学術研究院医歯薬学域組織機能修復学分野の寳田剛志教授は、遺伝子など多数の変数から「一緒に働くまとまり(モジュール)」を見つける新しい共発現ネットワーク解析手法SGCRNAを開発しました。これまで約20年にわたりWGCNAという手法が広く用いられてきましたが、近年は前提となる理論への疑問が指摘されていることに加え、数理的な観点から改善の余地がある点など、いくつかの課題がありました。そこで本手法では、従来の枠組みを見直して解析を改良し、より細かく、解釈しやすいモジュールを抽出できるようにしました。その成果が評価され、バイオインフォマティクス分野で評価の高い国際学術誌の一つである『Briefings in Bioinformatics』に掲載されました。WGCNAが薬剤標的の探索などにも用いられてきた一方で、見落とされうる重要な遺伝子や遺伝子群の働きを本手法によって明らかにできれば、病気の原因解明や精密医療の基盤となる解析の精度向上につながることが期待されます。今後は、解析の高速化も含めた大規模データへの適用拡大、実験による検証、創薬標的・バイオマーカー探索への展開を進めます。

◆研究者からひとこと

■論文情報
論文名:SGCRNA: spectral clustering-guided co-expression network analysis without scale-free constraints for multi-omic data
掲載誌:Briefings in Bioinformatics
著者:Tatsunori Osone, Tomoka Takao, Shigeo Otake, Takeshi Takarada
DOI:https://doi.org/10.1093/bib/bbag021

■研究資金
 本研究は、科研費(23K14384, 23K08677, 23K21368)、AMED (JP24bm1123059)、創発的研究支援事業(FOREST)(JPMJFR225H)の支援を受けて実施しました。

<詳しい研究内容について>
相関だけでは見えない関係を可視化:多様なデータに使える新解析手法「SGCRNA」


<お問い合わせ>
岡山大学学術研究院医歯薬学域(医学系)
教授 寳田剛志
(電話番号)086-235-7407

年度