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オオムギのゲノム配列の詳細な解読に成功-ムギ類の品種改良の加速化に期待-

ポイント
 ・ 岡山大学と生物研が参加した国際コンソーシアムは、オオムギの51億個の塩基からなるゲノム塩基配列の
   詳細な解読に成功しました。
 ・ ゲノム塩基配列を解析してオオムギの様々な特徴を決定する遺伝子を26,159個同定しました。
 ・ 本成果により、オオムギのゲノム情報を利用した育種が可能になり、ムギ類の品種改良の加速化が期待
   されます。

概要
1.2006年に国際オオムギゲノム配列決定コンソーシアム(IBSC)が結成され、オオムギのゲノム解読を行ってきました。我が国からは岡山大学資源植物科学研究所(岡山大学)と(独)農業生物資源研究所(生物研)が参加しています。

2.今回、IBSCでは米国のビール用オオムギ品種である「Morex」のゲノム塩基配列解読を終了し、全体で51億個の塩基からなるオオムギのゲノム塩基配列のうち、98%に相当する49.8億個の解読に成功しました。

3.解読されたMorexのゲノム塩基配列から、さまざまなオオムギの形質を決定する遺伝子を26,159個同定しました。この研究では、岡山大学と生物研が、遺伝子配列とゲノム塩基配列を比較することで遺伝子の位置の正確な同定に貢献しました。

4.Morexの配列と栽培オオムギや野生オオムギのゲノム塩基配列とを比較したところ、合計35万個の遺伝子の配列の違いを見つけました。この研究で岡山大学は、我が国のオオムギ栽培品種「はるな二条」のゲノム塩基配列を解読し、育種に役立つDNAマーカーの作出に貢献しました。

5.今回、オオムギの詳細なゲノム塩基配列が明らかになったことにより、コムギを含めたムギ類全般において、ゲノム情報を利用した育種が可能になり、病害抵抗性や多収性等を目指した品種改良が加速すると期待されます。

6.これらの成果は、10月17日付けの科学雑誌Natureに発表されました。

予算区分:
岡山大学;生研センター「新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業」(H18-22年度)、文部科学省「ナショナルバイオリソースプロジェクト」(H24-28年度)
生物研;農林水産省委託プロジェクト「新農業展開ゲノムプロジェクト」(H20-24年度)

詳細は報道発表資料をご覧ください

【問い合わせ先など】
研究機関代表者: 国立大学法人岡山大学長 森田 潔
研究代表者: (独)農業生物資源研究所理事長 石毛 光雄
研究推進責任者: 岡山大学資源植物科学研究所 教授 佐藤 和広
電話:086-434-1244
元 (独)農業生物資源研究所 農業生物先端ゲノム研究センター
作物ゲノム研究ユニット ユニット長 松本 隆
研究責任者: (独)農業生物資源研究所農業生物先端ゲノム研究センター
ゲノムインフォマティックスユニット 主任研究員 田中 剛
電話:029-838-7065
広報担当者: 岡山大学総務・企画部企画・広報課
電話:086-251-7292
広報担当者: (独)農業生物資源研究所 広報室長 井濃内 順
電話:029-838-8469

(12.10.17)