国立大学法人 岡山大学

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1歳半で保育所に通う幼児は、むし歯のリスクが高いことを発見!

2020年09月30日

◆発表のポイント

  • 1歳半の幼児において、保育所へ通う幼児は、日中、母親の養育を受ける幼児と比べて、3歳になるまでにむし歯になるリスクが、1.55倍高いことが分かりました。
  • 日中、母親の養育を受ける幼児は、保育所へ通う幼児と比べて、1日の間食回数が少なく、毎日歯を磨く習慣を持つ幼児が多いことが分かりました。
  • 女性が社会進出する上で、保育所の利用は欠かせないものです。日中の過ごし方によって、むし歯のリスクを理解し、予防を行う必要性が示されました。

 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)の森田学教授と岡山大学病院予防歯科の横井彩医員らのグループは、1歳半の幼児において、保育所へ通う幼児は、日中、母親の養育を受ける幼児と比べて、3歳になるまでにむし歯になるリスクが、1.55倍であることを明らかにしました。今回の研究成果は7月21日、北欧の科学雑誌「Acta Odontologica Scandinavica」に掲載されました。
 日中、母親の養育を受ける幼児は、保育所へ通う幼児と比べて、おやつの回数が少なかったり、毎日の歯磨きが習慣づけられていたりと、むし歯になりにくい生活習慣を行っていることが分かりました。女性の社会進出のためにも、保育所の利用は欠かせないものです。1歳半の幼児が保育所へ通う場合は、むし歯を予防するような生活習慣を身につけられるよう、保育所と一緒になって取り組んでいくことが重要です。今後は、幼児のみならず、両親の就労状況が、子供の健康にどのような影響を与えるのか、幅広い年齢層において明らかにしていきます。

◆研究者からのひとこと

 近年、出産後すぐに職場へ復帰するお母さんが増えています。働きながらの子育てはもちろん、子供のむし歯予防にも気を配ることは、とっても大変なことです。定期的に歯科医院を受診し、プロの手を借りることも効果的です。これからも働く女性を応援していきます。
横井医員

■論文情報
論 文 名:Association between the incidence of early childhood caries and attending childcare among toddlers in a rural area of Japan: a prospective cohort study.
掲 載 紙:Acta Odontologica Scandinavica
著  者:Aya Yokoi, Noriko Takeuchi, Daisuke Ekuni, Manabu Morita
D O I:10.1080/00016357.2020.1795249
U R L:Association between the incidence of early childhood caries and attending childcare among toddlers in a rural area of Japan: a prospective cohort study



<詳しい研究内容について>
1歳半で保育所に通う幼児は、むし歯のリスクが高いことを発見!

<お問い合わせ>
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)
教授 森田 学
(電話番号)086-235-6712
(FAX)086-235-6714

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