国立大学法人 岡山大学

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武田/モデルナ社新型コロナワクチン1回目接種後副反応調査中間報告

2021年08月11日

◆発表のポイント

  • 岡山大学における大学拠点接種で行われた、武田/モデルナ社新型コロナワクチンの副反応調査を実施。中間報告時点で、3,794 名が1 回目接種後の副反応調査に回答しました。
  • 局所反応として、接種局所の痛みが91.5%、腫脹が39.6%に出現。接種7 日目頃に接種部位に出現する遅延型皮膚反応「モデルナアーム」に一致した症状が2~3%前後に出現していました。
  • 全身反応として、筋肉痛が59.4%、倦怠感が48.5%、頭痛が29.7%の順に多く、発熱は23.0%で出現。若年世代で発熱の出現頻度が高い傾向にありました。

 新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種に関して、一般の方へ正確な情報提供を行うことを目的に、大学拠点接種として岡山大学で行われた、武田/モデルナ社新型コロナワクチンの副反応調査を実施しました。岡山大学教職員及び学生の計3,794 名が1 回目接種後の副反応調査に回答しました(8 月6 日回答分まで)。
 結果は、接種部位の局所反応として痛みが91.5%、腫脹が39.6%で出現。接種7 日目頃に接種部位に出現する遅延型皮膚反応「モデルナアーム」に一致した症状が2~3%前後に出現していました。
 また、全身反応として、筋肉痛が59.4%、倦怠感が48.5%、頭痛が29.7%の順に多く、発熱は23.0%で出現していました。
 副反応に対して、20.1%が解熱鎮痛剤を使用。若年世代における発熱の出現頻度が高い傾向にあり、基礎疾患やアレルギー歴の有無は発熱の出現頻度と関連は認められませんでした。武田/モデルナ社ワクチンの副反応出現率は、岡山県内の5 病院で実施したファイザーワクチンの1回目接種後副反応調査結果よりも高く、20 歳以下の対象者に絞った場合でも同様の傾向が見られました。
 今後は、2 回目接種後終了後に、再度結果を解析。最終報告として、両接種回での副反応の頻度を分析、比較する予定です。厚生労働省の研究班でも副反応調査が行われていますが、その対象者は男性数が多く幅広い年代にわたっている自衛隊職員が対象であり、本調査の対象は男女半々で、若い方が多く含まれているため、厚生労働省の研究班の知見と相補的に働くと思われます。

◆研究者からのひとこと

 ワクチンには副反応がありますが、大体の症状は接種翌日、翌々日には落ち着いています。ワクチンを打つメリットの方が大きいと思いますので、接種を考える際の判断や準備の参考にしていただけますと幸いです。
頼藤教授


<詳しい研究内容について>
武田/モデルナ社新型コロナワクチン1回目接種後副反応調査中間報告

<最終報告はこちら>
武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種後副反応調査最終報告
~男女半々の若い世代を対象とした2回目接種はどのような結果なのか~



<発表者>
 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野
  教授 頼藤 貴志
  助教 松本 尚美
 岡山大学病院 総合内科・総合診療科
  准教授 萩谷 英大
 岡山大学 保健管理センター
  助教 樋口 千草

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