国立大学法人 岡山大学

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岡山大学病院「小児救命救急センター」を8月1日に開設

2022年07月29日

 岡山大学病院は令和4年8月1日、院内に「小児救命救急センター」を開設します。本年7月1日までに院内の体制を整備し、このたび岡山県からの指定を受けました。全国で18施設目、中国地方では初の指定となります。
 当院ではこれまで、先天性心疾患を持つ小児の治療に関して、中四国地域のみならず、日本全国、さらには海外からの患者さんを受け入れてきました。平成24年の「小児医療センター」開設に伴い、出生前から成人までの成育医療として内科系・外科系にとどまらず、こころの診療や遺伝カウンセリングも包括した非常に幅広い領域の医療の強化を図ってまいりました。また、「高度救命救急センター(※)」では成人患者への救急医療と協働し、小児重篤外傷患者から院外発生の緊急度の高い重篤患者の集約に尽力してきました。さらに高度救命救急センターが中心となり、ドクターカーの整備と配置、さらにはドクターヘリの活用により、迅速な患者搬送においても全国屈指の体制が構築されたことに伴い、「小児救命救急センター」設立の準備を行ってきました。
 当院の「小児医療センター」「高度救命救急センター」そして今回指定された「小児救命救急センター」が併設する形態は、現在掲げられている“骨太”の小児医療体制としては理想的な構図であり、今後の岡山県の小児医療のさらなる発展と充実化に貢献するものと考えます。


【小児救命救急センターとは】
平成22年に国の施策として「小児救命救急センター運営事業」を創設し、すべての重篤な小児救急患者が地域において必要な救命救急医療が受けられる体制の整備が進められています。特に生命に危険がある重篤な小児救急患者に対する救命救急医療は、地域の小児医療センターを通じ、各都道府県で指定されている「小児救命救急センター」に搬送されます。
岡山県においてもこの流れは従来と大きく変わりませんが、このたび岡山大学病院が「小児救命救急センター」の指定を受けたことで、この事業を通して、当院のより明確なリーダーシップを発揮し、地域小児医療センターとの連携強化をすることで、重篤小児患者の集約化をスムーズにすることが可能となります。

【運営体制】
 センター長:笠原真悟(心臓血管外科 教授)、 副センター長:岩崎達雄(小児麻酔科 教授)

【構成診療科】
小児心臓血管外科/小児麻酔科/小児外科/小児科/小児循環器科/救命救急科

【運営方針】
1)超急性期の小児患者の24時間受け入れ
2)超急性期に引き続き、急性期の高度・専門的医療を提供するための連携の構築
3)急性期の集中治療・専門的医療を担う人材の育成

【今後の展望】
岡山大学病院がこれまで担ってきた機能と大きく変わりはありませんが、「小児救命救急センター」の指定を受け、引き続き運営体制の充実化を図っていきます。
また、当院の活動はSDGs:持続可能な開発目標の中の《目標03》「すべての小児患者に平等な医療と福祉を提供すること」に繋がります。


※岡山大学病院 高度救命救急センター:厚生労働省が行う救命救急センター充実段階評価で最高ランクのS評価(令和3年度)を受けています。

<発表内容について>
岡山大学病院「小児救命救急センター」を8月1日に開設


<お問い合わせ>
岡山大学学術研究院医歯薬学域 心臓血管外科学分野
教授 笠原 真悟
(電話番号)086-235-7359 

 岡山大学病院 救命救急科
 助教 塚原 紘平
(電話番号)086-235-7427 

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