岡山大学大学院医歯薬学総合研究科脳神経制御学講座 神経情報学
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科脳神経制御学講座 神経情報学
Dr. Haque(バングラデシュ) が2000年4月から2年間の予定でpostdoctoral fellow としてわれわれの研究チームに参加しました.postdoctoral fellow の採用は,われわれもアジア圏の一員として他の国の研究者への援助と教育の役割を担うべきだと考えるからです.お互いの成長と発展を大いに期待しています.
◆Acta Medica Okayama の Editor-in-Chief に小川教授が就任
岡山大学医学部が発行しているActa Medica Okayamaは50年以上の歴史を有し,下に記しますように,Current ContentsやIndex Medicusなどほとんどすべての国際的なデータベースに収載され,SCIのimpact factorの数値も有します.もちろんPubMed での検索も可能です.最近では国内の各学会が英文雑誌を発行するようになってきていますが,SCIのimpact factorを持つ雑誌はまだほとんどありません.その意味でもActa Medica Okayamaは日本の大学が発行している英文医学雑誌としてはきわめて貴重な存在です.Editor-in-Chief にはこの貴重な英文医学雑誌を維持発展させる義務があります.皆さまからの積極的な投稿をお願いいたします.
http://www.lib.okayama-u.ac.jp/www/acta/
◆第27回岡山脳研究セミナー 「コンフォメーション病のすべて」主催
四分の一世紀を越える歴史をもっている岡山脳研究セミナーの第27回目を「コンフォメーション病のすべて」を主題として2000年7月31日と8月1日の両日に主催教室として開催しました.
1990年代に種々の家族性神経変性疾患の原因遺伝子が同定され,それらの遺伝子異常の結果として,β-アミロイド,α-シヌクレイン,ポリグルタミン,プリオンなどいずれもタンパク質の立体構造異常/不溶化/沈着が発症基盤だと考えられるようになりました.そして,神経変性疾患をタンパク質の構造異常を共通の基盤と考える「コンフォメーション病」という新しい概念(Carrell & Lomas, 1997)が注目されるようになりました.タンパク質は転写・翻訳などの合成だけでなく,フォールディングによる立体構造,細胞内輸送などの段階を経てはじめて機能を発揮でき,また,不要なタンパク質は速やかに分解されることで細胞内ホメオスタシスが維持されています.このような神経変性疾患に関する新しい流れの中で,わが国におけるこの方面の第一級の研究者を多数お迎えしてセミナーを開催できたことは,まことに有意義なことでした.本セミナーは神経変性疾患を「コンフォメーション病」としてタンパク質の正常な品質を管理する機構の破綻としてまとめた国内ではじめての総合的な学術集会だと自負しております.参加された皆様に感謝いたします.
マークを作りました
長年われわれの教室で活躍されていた横井 功助教授は2000年9月から大分医科大学生理学講座の教授に就任されました.先生の栄転を祝して同門会主催で祝賀会をホテルグランヴィアで開催しました.現在,横井教授は学生の講義,学会など幅広い分野でますますお元気に活躍なさっています.
山陽新聞朝刊2000年10月25日(水)より
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