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Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.57 発行

 本学は9月10日、本学の強みである医療系分野の研究成果について、革新的な基礎研究や臨床現場、医療産業等に結びつく成果を英語で情報発信するWebレター「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」のVol.57を発行しました。
 2012年より岡山大学では、研究成果や知的財産活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年3~4回発行。世界の大学・研究機関の研究者やマスコミ関係者等にニュースやトピックスを交えて配信し、岡山大学の海外への情報発信を強化と国際的知名度の向上などを推進しています。
 OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、岡山大学の強みある医療系分野とその融合分野などの更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行しています。
 本号では、大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)咬合・有床義歯補綴学分野の皆木省吾教授と加藤聖也医員らの歯周病が重度な人は日中や夜間に無意識に歯を咬み合わせていることを発見した研究成果について紹介しています。
 皆木教授と加藤医員らと同研究科(歯学系)予防歯科学分野の江國大輔准教授らは研究グループの携帯型顎口腔機能記録装置※1を用いることで、くいしばりや歯ぎしりといった昼夜の「咬みしめ」が歯周病の重症度と関連していることを発見しました。
 くいしばりや歯ぎしりと歯周病との関係はこれまで明らかになっていませんでした。これは、実際の咬みしめを長時間記録することができなかった点からですが、同研究グループの携帯型顎口腔機能記録装置はこの課題を克服しており、今回歯周病患者の昼夜の長時間の咬みしめを記録しました。調査結果、日中は目が覚めているにもかかわらず、歯周病が重い人では気づかない間に1時間に平均6分間以上強く咬みしめていることが明らかになり、昼夜の歯ぎしりやくいしばりが歯周病の重症度と関連していることも明らかになりました。今回の研究成果により、歯周病を治すための新たな検査や治療方法への応用につながることが期待されます。
 岡山大学は、2013年8月に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の構築のため、強みある医療分野の国際的な情報発信を力強く推進していきます。また、強みある医療系分野から生み出される成果を社会や医療現場が求める革新的技術として、より早く届けられるように研究開発を推進していきます。
 なおOU-MRUは、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施されています。


※1 携帯型顎口腔機能記録装置
 頬に小型の装置を装着することで、咬みしめを記録するとともに、会話時に発生する咬みしめを識別することができます。研究グループでは24 時間記録できる携帯型顎口腔機能記録装置による確立された記録方法を独自に有しています。


Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.57:Possible link between excess chewing muscle activity and dental disease


<Back Issues:Vol.49~Vol.56>
Vol.49:Cell membrane as material for bone formation (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)松本卓也教授)
Vol.50:Iron removal as a potential cancer therapy (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)大原利章助教)
Vol.51:Potential of 3D nanoenvironments for experimental cancer (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)江口傑徳助教)
Vol.52:A protein found on the surface of cells plays an integral role in tumor growth and sustenance (大学院保健学研究科 廣畑聡教授)
Vol.53:Successful implantation and testing of retinal prosthesis in monkey eyes with retinal degeneration (大学院ヘルスシステム統合科学研究科 松尾俊彦准教授、大学院自然科学研究科(工学系)内田哲也准教授)
Vol.54:Measuring ion concentration in solutions for clinical and environmental research (大学院ヘルスシステム統合科学研究科 紀和利彦准教授)
Vol.55:Diabetic kidney disease: new biomarkers improve the prediction of the renal prognosis (大学院医歯薬学総合研究科(医学系) 和田淳教授、三瀬広記医員)
Vol.56:New device for assisting accurate hemodialysis catheter placement (大学院医歯薬学総合研究科(医学系) 大原利章助教)


<参考>
岡山大学国際Webマガジン「Okayama University e-Bulletin」


【本件問い合わせ先】
広報・情報戦略室
TEL:086-251-7293
E-mail:www-adm@adm.okayama-u.ac.jp


本号で紹介した研究成果を担当した皆木省吾教授と加藤聖也医員(右)


研究グループの携帯型24時間「顎口腔機能記録装置」