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環境マネジメント部門

地球温暖化対策

 地球温暖化とは,二酸化炭素,メタン,一酸化二窒素,フロン類などの温室効果ガスの排出量が増加することにより,地球全体の平均気温が上昇することをいいます。
 地球温暖化は,近年に見られる異常気象,気温・海水温上昇,海面水位上昇,水不足等による生態系への影響,農林水産業へのダメージ,感染病等の健康障害等と地球全体に深刻な影響を及ぼしています。このことに関して,2016年12月に発効されたパリ協定は,国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で採択された新しい地球温暖化対策の国際ルールです。産業革命前からの気温上昇を「2度未満」に抑える。さらに、平均気温上昇「1.5度未満」を目指し,今世紀後半に世界全体で温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることをうたっています。先進国のみに温室効果ガスの削減を義務づけた1997年に採択された京都議定書と違い,全ての国が削減目標をたて,5年ごとに見直し国連に報告,温暖化被害への対応,適応策の取り組み,先進国は途上国への支援,達成に向けた国内対策が義務づけられています。
 日本は省エネや脱CO2エネルギーへの転換によって2030年度までに,2013年度比で,温室効果ガスの排出を46%削減し,2050年には,実質ゼロにする目標を掲げています。 国,地方公共団体,事業者,国民の責任を明確にし,地球温暖化対策を推進することにより,国民の健康と文化的な生活を確保し,人類の福祉に貢献することを目的とした法律「地球温暖化対策の推進に関する法律」が平成10年10月に施行されています。

岡山大学における地球温暖化対策

 岡山大学では,地球温暖化対策を重点課題の一つとして「岡山大学環境方針」及び「環境目標(年次目標)」に掲げて取り組んでいます。
 また,「国立大学法人岡山大学における地球温暖化対策に関する実施基本計画」に基づき,岡山大学における地球温暖化対策を推進しています。
 2022年9月に改正された基本計画では,本学から排出される温室効果ガス(エネルギー起源の二酸化炭素に限る)の総排出量を2013年度を基準値として,2030年度までに51%削減することを目標としています。
 構成員は,岡山大学の温室効果ガスの排出状況や削減目標を理解し,温室効果ガスの削減に努める必要があります。岡山大学における温室効果ガスの排出状況や地球温暖化対策に関する取り組みについては,「岡山大学環境報告書」をご覧ください。
 なお,岡山大学は「地球温暖化対策の推進に関する法律」及び,「岡山県温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」における特定事業者に該当し,毎年度,国及び岡山県へ温室効果ガスの排出状況,温室効果ガスの削減計画及びその履行状況等について報告することが義務付けられています。

地球温暖化対策として省エネルギーの推進

 岡山大学における地球温暖化対策としては,岡山大学が直接・間接に排出する温室効果ガスは,エネルギー起源の二酸化炭素が殆どであることから,節電に努めることや省エネルギー設備・機器の導入や更新など省エネルギー対策を推進していく必要があります。
 なお,岡山大学は「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」における特定事業者に該当し,津島地区及び鹿田地区が第一種エネルギー管理指定工場に指定され,毎年度,定期報告書,中長期計画書等を国へ提出すること及び判断標準(エネルギーを消費する事業者が,エネルギーの使用の合理化を適切かつ有効に実施するために必要な判断の基準となるべき事項を経済産業大臣が定め告示として公表したもので,エネルギー消費設備毎や省エネルギー分野毎に運転管理や計測・記録,保守・点検の方法について管理標準(エネルギー管理上の基準)を設定し,これに基づきエネルギーの使用の合理化に努めること)を遵守し,中長期的にみて年平均 1 %以上のエネルギー消費量原単位(岡山大学では建物延べ床面積当たりのエネルギー消費量としています。原単位は各機関により異なります)を削減することが義務付けられています。

地球温暖化対策関連資料

  • 身近なことで社会貢献「地球温暖化対策」 (学内向け) •英語版

     平成29年3月に「身近なことで社会貢献 地球温暖化対策」資料を作成しました。
    〔注意〕冷暖房使用時の室内温度の設定目標値は,環境マネジメント委員会で決められた値を示していますが,作業内容やその環境等により異なります。それぞれの使用する場所で運転上の基準を定めましょう。
     この資料に表示している地球温暖化対策に関わる事項などを進めていただき,健康に支障のない範囲で遵守しましょう。
     無駄な運転をなくすことや,使用時には,冷やし過ぎ,暖め過ぎの防止のため,室内及び室外との温度差,湿度等も考慮して,定期的に調整しましょう。
     冷暖房の設定を1℃おさえることで,空調負荷が10%程度(冷房時13%,暖房時10%)低減できるといわれています。

    ★英語版はこちらから
  • 地球温暖化対策について考えよう (学内向け)

     平成26年9月に地球温暖化対策について考えることを目的として,本チラシを本学全構成員にメール配信しました(平成27年にポスターとして配布)。地球温暖化対策が重要かつ緊急の課題であることをご理解いただき,身近なところで何ができのるかを考えていただくことを目的として作成しました。

  • クールビズ/ウォームビズ(両面)推進ポスター(改訂版) (学内向け)

     平成26年9月に改訂した地球温暖化対策啓発ポスター(夏季及び冬季の両面刷りポスター)です。季節に応じて裏表の張り替えをお願いします。
     クールビズの実施期間は行政等により異なる場合があります。岡山大学では,夏季の節電の取り組みが重要とされていることを踏まえ,地球温暖化防止に向けた省エネルギー対策の一環として実施しているクールビズについて,東日本大震災後は,従来の開始時期を1ヶ月前倒し,終了時期についても1ヶ月延長,すなわち 5月1日~10月31日 の期間で実施しています。


  • •雑紙(ざつがみ)回収の推進について

     小さな紙切れも雑紙(ざつがみ)として回収しましょう。可燃ごみとして排出し燃焼によって二酸化炭素を排出するよりも資源として有効利用できます。

  • •地球温暖化対策のための遮熱塗料の効果について(実証試験結果の紹介)

     遮熱塗料とは,特殊な塗料により太陽光の反射を高め,表面温度の上昇及び内部温度上昇を抑えるものです。環境管理センターでは,地球温暖化対策の検証として,プレハブ倉庫の屋根,窓ガラス,鉄骨建物屋上,コンクリート通路(ヒートアイランドの要因であるアスファルト等の温暖化抑制を念頭)に遮熱塗料を塗装した場合の効果を温度等のモニタリングを行い検証しました。いずれも,遮熱塗料の塗布の前後の比較ではなく,塗布の有無について,同様な環境条件下で同一時間帯における計測を行った有意義な結果です。その中でも遮熱塗料を塗装することで,表面温度上昇の抑制効果が高かったプレハブ倉庫における結果を紹介します。
     遮熱塗料の活用は,温暖化対策,省エネ効果,耐久性,環境美化等の観点から一つの優れた手法であると考えます。(平成25年度大学機能強化戦略経費による実証実験結果から)