国立大学法人 岡山大学

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本学学生が企業と製品のCO2排出量可視化にチャレンジする取り組みを開始

2024年07月30日

 本学は7月25日、昨年度に引き続き、岡山県商工会連合会との連携・協力協定に係る取り組みの一環として、企業のCO2排出量可視化を目的としたワークショップを開催しました。
 カーボンニュートラルを実現するためには、個々の企業の取り組みのみならず、サプライチェーン全体での温室効果ガスの排出削減を進めていくことが重要ですが、その前段階として温室効果ガス排出量の可視化が必要となります。本取り組みでは、管理会計・原価計算を専門とする学術研究院社会文化科学学域(経済)の天王寺谷達将准教授の研究室に所属する学生が、商工会会員である岡山技研工業株式会社の製造する特定の製品について、経済産業省・環境省が発表したガイドラインに基づきながらカーボンフットプリントの算定に挑戦します。
 第1回目となる今回のワークショップには天王寺谷ゼミの学生11人と岡山県内の商工会職員3人が参加しました。まず、中小企業におけるカーボンニュートラルへの向き合い方について、本学研究・イノベーション共創機構産学官連携本部の舩倉隆央副本部長が説明。次にカーボンフットプリントを通じた中小企業の企業価値向上と昨年度のワークショップの内容について天王寺谷准教授から説明がありました。続いて岡山技研工業株式会社の川上健二社長から事業内容についての紹介があり、その後の意見交換では、参加した学生から同社製品の製造方法や原材料の調達先などについての質問が相次ぎました。
 本取り組みにご協力いただいた川上社長は、「今回のワークショップを通して今までにない視点を持つことができた。環境への意識をさらに高め、学生たちと一緒に精一杯チャレンジしていきたい」などと今後の意気込みを述べました。
 今後については、10月に天王寺谷ゼミの学生と一緒に岡山技研工業株式会社への工場見学を行い、製造プロセスを確認したうえで必要となるデータを収集し、年度内のカーボンフットプリントを目指します。
 本学は、今年7月に環境省「令和6年度地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制構築モデル事業」に採択され、産学官金での連携により岡山における地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制の構築を推進しています。本ワークショップで得られた経験値について、地域へ広く還元することにより、地域全体の脱炭素経営への機運上昇を目指してまいります。

○カーボンフットプリント
 カーボンフットプリントとは、製品やサービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出されるGHGの排出量をCO2排出量に換算し、製品に表示された数値もしくはそれを表示する仕組みのこと。
出典:カーボンフットプリント ガイドライン(経済産業省、環境省)

岡山県商工会連合会
 県内20の商工会を会員とし、各商工会の指導、商工業に関する情報収集・調査研究、経済団体との連絡・連携などを担う。商工会は、小規模事業者等を対象とした経営支援事業を行うとともに、文化事業なども実施し、地域振興に関して大きな役割を果たしている。2021年5月に、地域の発展とSDGs の達成へ貢献することを目指して、岡山大学と連携・協力に関する協定を締結。

岡山技研工業株式会社
 岡山県和気郡和気町に本社を置き、型打ち鍛造と金型設計製作の専門メーカーとして自動車部品、農業機械部品、船舶部品等の多種多様な製品を製造。

(昨年度のCO2排出量可視化チャレンジ)
・2023年7月20日:本学学生が企業と製品のCO2排出量可視化にチャレンジする取り組みを開始
・2023年9月28日:CO2排出量の可視化を目指して学生たちが工場を見学しました
・2024年2月9日:岡山大学生による製品のCO2排出量可視化チャレンジ成果報告会を開催

令和6年度地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制構築モデル事業に採択 ~産官学金で中小企業の脱炭素経営を推進~


【本件問い合わせ先】
岡山大学 研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部 
副本部長 舩倉 隆央
TEL:086-251-7151 
E-mail: co-creation◎adm.okayama-u.ac.jp
    ※◎を@に置き換えてください。

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