国立大学法人 岡山大学

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本学事務職員が岡山日経懇話会で講演 カーボンフットプリントを起点とした新たな価値創造について

2025年10月02日

 本学研究・イノベーション共創管理統括部産学連携課の舩倉隆央主査が、9月26日、岡山市内のANAクラウンプラザホテル岡山で開催された「岡山日経懇話会」9月例会で、企業・行政関係者など約30人を前に「カーボンフットプリントを起点とした新たな価値創造」をテーマに講演しました。
 舩倉主査は社会人学生として本学大学院社会文化科学研究科(博士前期課程)にも在籍していることから、大学職員としての実務と大学院生としての研究を有機的に結びつけながら、地域や学生を巻き込んだ新しいイノベーション創出のモデルを提示しました。
 講演では、自身の研究テーマである「カーボンフットプリント(CFP)の導入が中小企業のダイナミック・ケイパビリティ向上に与える影響」に基づき、本学が運営する「おかやまデジタルイノベーション創出プラットフォーム(OI-Start)」内で立ち上げた「カーボンフットプリント起点の価値創造ワーキンググループ(CFP Nexus WG)」の活動について、学生・教員・企業・行政・金融機関が連携し、CFPを起点にした新たな価値創造に挑戦する取り組みが全国的にも注目されていることなどを紹介しました。
 また、本学経済学部の学生が中心となって取り組む「カーボンフットプリントチャレンジ」や、環境省「地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制構築モデル事業」への採択など、学生・教員・企業が一体となった最新のプロジェクトも取り上げ、参加者からは「学生の主体性を生かした地域連携の好例」との声が寄せられました。
さらに、舩倉主査が立ち上げに携わったおかやまテックガレージなど、学生が自由にアイデアを形にできるプロトタイピング環境整備にも触れ、デジタル技術や場づくりを通じた学生起点のイノベーション促進の重要性を強調しました。
 講演の最後に舩倉主査は、「CFPはCO₂排出量という『数値の可視化』にとどまらず、製品・サービスの特徴を映し出す鏡であり、過去を振り返り未来を描く物語の出発点であり、多様なステークホルダーをつなぐ共通言語として意味付けがなされるとき、初めて『価値創造の起点』になる」と強調し、「今後も学生や地域企業とともに、カーボンフットプリントを軸にした新たな価値創造に挑戦していきたい」と抱負を述べました。
 今回の講演は、本学が進める「J-PEAKS(地域中核・特色ある研究大学強化促進事業)」の柱の一つである職員の高度化とも深く関わっています。研究マネジメントに従事する職員が、大学院での研究と社会発信を両輪として展開する姿は、大学職員の新しい成長モデルを示すものです。舩倉主査は、2025年8月に開催された日本原価計算研究学会全国大会において大学院生の部優秀賞を受賞しており、実務知を背景にした研究成果が高く評価されています。
 本学は今後も、学生・地域・企業とともに、カーボンフットプリントを起点とした脱炭素経営支援やDX推進など、多様な分野での共創的な取り組みを強化していきます。


【本件問い合わせ先】
 研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 TEL:086-251-7151
 Email: co-creation◎adm.okayama-u.ac.jp
 ※@を◎に置き換えています。

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