本学総合技術部は、10月6、7日の両日、TCカレッジ「医工系TCコース」の中級カリキュラム 「3Dプリンタ(基礎)」 を、本学津島キャンパスの工作センターにて開講。講義は対面とオンラインによるハイブリッド形式で実施し、学内外から計6人が参加しました。
近年、3Dプリンタは製品開発の試作や医療技術の支援など、多様な分野で活用が進んでいます。こうした背景を踏まえ、本カリキュラムでは、基礎知識やモデリング方法を習得することで、業務への活用や新たな視点での研究支援につなげることを目的に企画されました。
対面では、本学総合技術部医学系技術課の井澗美希技術専門職員、機器分析・動植物資源技術課の藤井匡寛技術専門職員、および東京科学大学の中石典子技術専門員が参加。オンラインでは、総合技術部機器分析・動植物資源技術課の北條優子技術専門職員(物質分析TCコース受講生)のほか、学外から医工系コースの萩原慶彦技術専門職員(群馬大学)と他コースTCカレッジ受講生1人が参加しました。
講師は、本学総合技術部設計製作・社会基盤技術課の堀格郎課長と尾崎亮太技術専門職員、藤本幸輝技術主任が務め、3Dプリンタの仕組みや特徴、工業分野および医療分野での活用事例について解説しました。
実習では、モデリングソフト(Tinkercad、Autodesk Fusion)を用いた3Dデータ作成を行い、プリンタで造形される過程を見学しました。使用可能な材料の種類や印刷可能なサイズ・精度などについて多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われ、有意義なカリキュラムとなりました。
受講した藤井技術専門職員は、「創造力が広がるツールで、ものづくりの楽しさを実感しました。応用編も受講したいと思います。」と述べ、井澗技術専門職員は、「3Dプリンタについて理解を深めることができました。2日間充実した講義をしていただき感謝しております」と感想を語りました。
今回の開催について総合技術部本部長である佐藤法仁副理事(研究・産学共創総括担当)・副学長(学事担当)・上級URAは「目まぐるしく進展する技術革新において、遠い存在であった3Dプリンタは、もう身近な存在となり、当たり前の技術となっています。このスピード感に乗ることができるのは、技術者としてある意味当然かもしれません。しかしその当然には日頃からの研鑽があると思います。今回の取り組みが、研鑽を深めるものであり、かつ今後にもつながるように大学としてしっかりと対応を進めます」と述べました。
本学総合技術部は、全学の技術職員の連携を深めるとともに、多様な研修プログラムを通じて技術職員のスキルアップを図り、岡山大学における研究・教育・臨床支援の強化を推進しています。今後も、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の絶え間ない変化と挑戦、そしてそれを支える技術職員の活動にどうぞご期待ください。
<参考>
・TCカレッジ医工系コース上級カリキュラム「令和7年度医工講究(第1回)を開催~技術職員の高度化に向けて~
・令和7年度岡山大学TCカレッジ医工系コース中級カリキュラム「生物系各種光学顕微鏡(基礎)」を実施
・岡山大学TCカレッジ医工系コース中級カリキュラム「フローサイトメーター(基礎)」を実施~技術職員の知識・技能修得により、研究支援力の向上を目指す~
【本件問い合わせ先】
岡山大学総合技術部(医工系コース担当)技術主幹 阿部匡史
E-mail:tabe◎md.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えてください。
https://techall.okayama-u.ac.jp/
総合技術部がTCカレッジ医工系TCコース中級カリキュラム『3Dプリンタ(基礎)』を開講
2025年10月24日