本学総合技術部機器分析・動植物資源技術課の藤井匡寛技術専門職員が10月15日、東京科学大学で開催された「令和7年度TCカレッジ技術・研究支援発表会受賞式」(ハイブリッド開催)にて、「奨励賞」を受賞しました。
TCカレッジは、令和3年度に東京科学大学(旧東京工業大学)を事務局として開始された、技術職員を対象とする高度人財育成プログラムです。専門分野に応じたカリキュラムを修了し、論文執筆を経て、高い技術力・研究企画力を備えた技術職員を「テクニカルコンダクター(TC)」として認定する制度です。本学は令和4年度から参画し、昨年度までに3人が各専門コースにおいて所定のカリキュラムを修了し、「テクニカルマスター(TM)」に認定されており、現在10人の技術職員がTC認定を目指しています。さらに、サテライト校として「医工系コース」を開設するなど、本学ではTCカレッジを活用して技術職員の「高度化」を強力に推進しています。
本発表会は技術力と研究支援力の可視化やプレゼンテーションスキルを向上させること、多様な専門分野から新たな知見の獲得や他機関との連携を醸成することなどを目的としており、令和7年度入学者28人が発表を行いました。藤井技術専門職員は「動物実験の総合支援」と題して、これまでに携わった研究支援活動や今後の展望について発表し、優れた発表をした6人のうちの1人に選出されました。なお、同発表会では令和4年度に設計制作・社会基盤技術課の堀格郎課長が日本電子賞を、令和6年度には教育支援技術課の中村有里技術専門職員がTCカレッジ賞を受賞しています。
受賞した藤井技術専門職員は、「TCカレッジを活用して技術のみに限らず多くのことを吸収し、研究現場で信頼されるパートナーとして、より質の高い支援を目指したい」と抱負を話しました。また、総合技術部の本部長である佐藤法仁副理事・副学長・上級URAは、「藤井技術専門職員が奨励賞を受賞したこと、本部長として大変嬉しく思うとともにこのような場を設けていただいた関係者の皆さまに厚く御礼申し上げます。私たち大学は変わるための行動をとり続けています。そのひとつに職員の『高度化』があります。高度化の手段はひとりひとり異なりますが、行動を起こす職員らをしっかり応援し、支援します」とコメントしました。
本学は、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)に採択されており、テクニカルコンダクターや技術プロジェクトマネージャーの育成など、技術人材の高度化を精力的に進めています。さらに大学・研究機関では極めてまれである「研究ポリシー」に技術職員を研究者のパートナーとして位置づけることを明記しています。これらのように、他大学・研究機関では成し得ない先導的な取り組みを研究大学として行い、知識から新しい価値を創出するナレッジワーカーとしての技術者人材を育成・輩出し、わが国の科学技術・イノベーションの牽引、さらには社会変革を起こす挑戦を続けます。引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学と技術職員らの活動にご期待ください。
<参考>
・令和7年度TCカレッジ入学式、CFC業務見学に総合技術部の技術職員が参加~本学における技術職員の高度人材養成を推進~
・令和6年度TCカレッジ認定式および技術・研究支援発表会表彰式に総合技術部の技術職員が参加~医工系TCコース開講以来、初のテクニカルマスター(TM)に認定!本学職員の「高度化」を推進~
・TCカレッジ医工系コース上級カリキュラムを株式会社日立ハイテクで開催~産学連携推進、総合技術部の技術・知識向上を目指す~
・TCカレッジマネジメント系TCコースの技術職員らが那須学長と対話~技術者としての現場、大学、法人のマネジメントを担う高度人財を目指して~
・岡山大学TCカレッジ医工系コース「マウス・ラット実技講習会」中級カリキュラムを開催~技術職員の動物実験における知識・技術の習得と向上を目指す~
【本件問い合わせ先】
岡山大学総合技術部(医工系コース担当) 阿部 匡史
E-mail:tabe◎md.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えてください。
総合技術部HP
総合技術部員がTCカレッジ技術・研究支援発表会「奨励賞」を受賞~技術職員の高度専門人財を目指して~
2025年10月31日