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海洋の環境維持において重要な役割を担うハプト藻由来光化学系II-アンテナ超複合体の構造を解明

異分野基礎科学研究所のLa Rocca助教、秋田 総理准教授、沈 建仁教授らのグループが解明した、ハプト藻由来光化学系II-アンテナ超複合体の構造についての論文がNature communicationsに掲載されました。

◆発表のポイント
・海洋の環境維持において重要な役割を果たしているハプト藻から、光化学系II(PSII)-フコキサンチン・クロロフィルc結合タンパク質(FCPII)を単離しました。
・岡山大学異分野基礎科学研究所国際構造生物学研究センターのクライオ電子顕微鏡Titan Krios G4を用いて、PSII-FCPIIの構造を2.2Å分解能で解明しました。
・高い分解能のため、珪藻や紅藻で発見されていたPsb36というサブユニットの配列を初めて決定できました。
・これまで報告されている光化学系II-アンテナ超複合体とは異なり、PSII二量体の外側にそれぞれ6個ずつFCPIIが結合していました。
・6個のFCPIIのうち1個は、エネルギー伝達と余剰エネルギー散逸のハブとなっている可能性があることが分かりました。

詳細は以下のリンクまでどうぞ。

<お問い合わせ>
岡山大学学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎科学研究所)
教授 沈 建仁
(電話番号)086-251-8502
(FAX)086-251-8502

岡山大学学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎科学研究所)
准教授 秋田 総理
(電話番号) 086-251-8630

https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1376.html


図. Chyrostila roscoffensis由来の光化学系II(PSII)-フコキサンチン・クロロフィルc結合タンパク質(FCPII)超複合体の構造