岡山大学大学院保健学研究科看護学分野
臨床応用看護学領域
森恵子研究室

教育

学部

3年次に行われる授業では、看護の対象となる人々(主に成人)にとって、手術がもたらす身体的、精神的、社会的、スピリチュアルな影響を理解し、手術が対象者にとって、できるだけ安全、安楽に行われ、回復に伴い、再び社会生活に戻って行くプロセスを支援するためのアセスメント能力、患者への看護技術能力、対象となる人々に看護を提供する力を身につけていきます。
4年次に行われる臨地実習は、主に附属病院の消化器外科病棟、呼吸器外科病棟、心臓血管外科病棟、整形外科病棟、手術室、集中治療室(Intensive Care Unit)等で行います。授業で身につけた知識と技術を用いて、手術を受ける対象者、手術がもたらす対象者への影響を深く理解し、支援に必要な看護実践能力を養います。

卒業研究の研究領域:成人を対象に、クリティカルケア看護(救命救急看護、移植看護、災害看護等)、周手術期看護、がん看護領域における文献検討を行い、各自の興味関心のある領域において研究テーマを見つけ、研究プロセスをたどり、卒業論文を作成します。
卒業研究関連実習:各自の卒業研究のテーマに沿って、外科病棟、手術室、ICU(集中治療室)、救命救急センター、腫瘍センター(外来化学療法室)等で実習を行います。

卒業後、臨床で看護職として働き始めてからも、臨地の中で起こっている出来事を研究的視点で考えていくことは重要です。その第一歩として研究のプロセスをたどることにより、自分が考えた疑問に対する答えを導き出していきましょう。主に質的研究手法を身につけてもらいたいと思います。

博士前期課程

さまざまな健康課題に直面している人を対象に、科学的な知識と高度な研究能力を有し、現代の健康課題の解決に貢献できる研究者として、自分が探求したい研究課題は何なのか、論文を批判的に吟味し、ゼミにおいて議論を重ねながら、研究に関する理論と方法を実践的に学びます。基本的に質的記述的研究デザインに基づく研究課題について指導します。研究課題を焦点化していくにあたり、日本語文献はもとより英語文献を読解する基礎的な能力も合わせて身につけて行きます。

博士後期課程

看護の対象となる人々の最良な健康生活の実現にむけ、キュアとケアを融合した看護実践を科学的に探究することを目標とします。看護学の実践・教育・研究において指導的役割を有する教育者・研究者を養成します。特に、豊かな研究マインドをもち、自身が探究し続けたいテーマについて、またそれが対象となる人々の健康にどのように寄与できるのか、自立した研究活動を行う能力をもつ教育者・研究者を養成します。

2021年度卒業論文

浦田 あかり 救命救急領域において代理意思決定を行う家族への支援時に看護師が重要視していること
倉藤 直幸 食道切除術において器械出し経験のある手術室看護師の手術介助技術獲得プロセス
増田 侑加子 集中治療室に就職した新人看護師の就業継続を可能にした要因
木曽田 遥 ICU入室中患者の記憶のゆがみへの看護支援に対する看護師の認識
河盛 泉美 がん化学療法を受けた男性患者の脱毛に対する受け止めと対処
林田 萌華 喉頭摘出術を受けた患者と患者を支える家族の日常生活適応に向けた対処行動に関する文献検討

2020年度卒業論文

上田麻衣 胃がんにより胃切除術を受けた患者が退院後の日常生活の中で抱える問題とその対処法に関する文献検討
幸脇右京 術前患者が抱える不安の内容と不安軽減に向けた看護師の支援とその効果
高橋宏果 術後疼痛管理の際に患者が抱いたPCAボタンの押しに関する文献検討
建部紗瑛 術後肺がん患者の深い症状が退院後の生活に及ぼす困難感とその対処法に関する文献検討
村野未紗 DNARを選択した患者の家族支援を行う看護師の困難感と対処に関する文献検討
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