アルドラーゼ, ALD (aldolase)
平成23年6月3日より外注(BML)

 

臨床的意義
 アルドラ−ゼはフルクト−ス-1,6-二リン酸⇔グリセロアルデヒド-3-リン酸+ジヒドロキシアセトンリン酸の可逆反応を触媒する嫌気性解糖系酵素で全身の臓器に広く存在しているため、組織崩壊に伴い血清中に流出する。よって筋ジストロフィ−、心筋梗塞などの筋肉疾患や悪性腫瘍などで活性値が高くなる。

異常値を示す疾患

高値: 筋ジストロフィ−、多発性筋炎、ウイルス性肝炎、心筋梗塞、悪性腫瘍(消化器)

測定原理: UV−Rate法

                       ALD
フルクト−ス-1,6-二リン酸         ----->   グリセロアルデヒド-3-リン酸+ジヒドロキシアセトンリン酸
                       TIM
グリセロアルデヒド-3-リン酸       ------>   ジヒドロキシアセトンリン酸 
                       GDH 
2-ジヒドロキシアセトンリン酸+2NADH ------>   2グリセロ−ル-3-リン酸+2NAD+

測定機器:日本電子BM2250(平成18年7月18日より平成23年6月2日まで)

        日立7170形自動分析装置(平成18年7月14日まで)

測定試薬:自動分析装置用試薬−HR  アルドラ−ゼ−HR(和光純薬)

基準範囲:  2.7〜7.5  U/L(平成23年6月3日より)
             1.6〜5.9  IU/L(平成6年9月より平成23年6月2日まで)
                      
1.6〜5.7 IU/L(平成6年8月まで)

相関
平成18年7月18日
X=旧機器
Y=新機器
Y=1.04X+1.51 r=0.999  n=200

平成6年9月
 従来法:X
 
新法:Y
 Y=1.008X-0.256 


小児の基準値
 
新生児期は高値(対成人値比が男性約2.5、女性約3.2)であるが、漸減して成人値になる。思春期以降は男性の方が女性より高値である。筋肉量の差による。

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
注) 赤血球中には血清中の100-200倍のALDが存在するため溶血検体では高値になる

関連項目

CK(CPK)
LD(LDH)
AST(GOT)
ALT(GPT)

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