HCV核酸同定、定量検査(PCR法) 

臨床的意義
 血中のHCV量は、極微量であるためHCVRNAを検査するには、増幅して検出する必要がある。そのための方法のひとつであるPCR法は、逆転写反応により標的RNAからこのcDNAを合成後、PCR法により増幅し、HCVRNAに特異的なDNAプロ-ブを用いてこの増幅DNAを補足するものである。dTTPのかわりにdUTPを用いたDNAの増幅とウラシル-N-グリコシラ-ゼ(UNG)による増幅DNAの分解によりキャリ-オ-バ-コンタミネ-ションを抑制できる。また内部コントロ−ルを用いて検体のHCVRNAと同時に逆転写、増幅し検出することでPCR反応阻害因子の影響を確認することができる。定量法では検体中のHCVRNAとこれに添加した既知濃度の内部コントロ−ルのそれぞれから得られた増幅DNA量比からHCVRNA量を求める。従来、genotype2a、2bにおいて低値であるという報告があったが、定量法ではジメチルホキシド(DMSO)をPCR反応液に添加して遺伝子型による反応性の差を改善したキットである。

測定方法: TaqMan PCR法

測定試薬: ロシュ

基準範囲  : 検出せず(平成20年5月30日より)  
            
定量: 0.5K(500)IU/ml 未満    定性(同定): 約50IU/ml (平成20年5月29日まで)

測定範囲: 1.2〜7.8 LogコピーIU/ml

採取容器:HCV核酸, BML(28

関連項目

2',5'-オリゴアデニル酸合成酵素活性
HCV核酸定量検査(分岐プローブ法)
HCV抗体価(第一世代)
HCV抗体(第二世代)
HCV抗体(第三世代)
HCVサブタイプ解析
 

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