C型肝炎ウイルス抗体(第三世代), HCVAb ( hepatitis C virus antibody) 

臨床的意義
 コア領域、NS3領域、NS4領域のエピド-プを組み込み、大腸菌で発現させた単一抗原を使用した第2世代キットである。抗原をチュ-ブに固相化し、蛍光気質を用いたFEIA法である。陰性、陽性コントロ-ルの吸光度から計算して求めたカットオフ値により判定を行う。第一世代抗体測定系に比べてより広範囲の抗体検出が可能である。非A非B型急性肝炎および慢性肝炎における本抗体の陽性率はかなり高く、その大多数を占める。また抗体出現時期も早く、急性C型肝炎の場合、多くは発症後1カ月程度で陽性となる。こうした高い抗体検出能から第二世代HCV抗体測定系は、HCV感染のスクリーニングやC型肝炎診断のfirst choiceとなる。ただし、留意しなければならないのは過去の感染既往としてのメモリー抗体の存在である。すでにHCVが排除され、肝機能が正常であっても第二世代抗体が陽性となる場合が存在する。このような肝機能正常のHCV抗体陽性例が(例えば、集団健診時に)認められた場合、厳密にはウイルス核酸(HCV-RNA)の有無まで確認することが望ましいといえるが、よりおおまかな鑑別手段としてHCVコア抗体価を用いることができる。 

測定方法: CLEIA法 第三世代
        EIA法(平成16年10月1日まで)第二世代

測定機器: ルミパルスL2400(平成29年5月8日より)
       
ルミパルスプレスト(平成21年10月19日より平成29年5月2日まで)
        
ルミパルスf
(平成16年10月4日より平成21年10月16日まで)
        エルジアF-750 イムチェック・F-HCV C50 Ab(平成16年10月1日まで)

基準範囲:  1.0  COI 未満(平成16年10月1日まではEIA法;基準値変更なし)

従来法との一致率
(平成19年5月8日)

PrestoU(C.O.I.)
陽性 陰性 total
L2400
(C.O.I.)
陽性 60 0 60
陰性 0 40 40
total 60 40 100
一致率100.0%(100/100)




(平成16年10月4日)

HCV抗体 一致率 98.0%    (194/202) エルジア
陽性 陰性
ルミパルスƒ 陽性 120 0
陰性 8 74


採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

関連項目

HCV核酸定量検査(分岐プローブ法)
HCV核酸同定、定量検査(PCR法)
HCVコア抗体価
HCVコア蛋白質
HCV抗体価(第一世代)
HCV抗体(第三世代)
HCVサブタイプ解析
  

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