岡山大学病院 矯正歯科

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当科における矯正歯科治療

特色

歯科矯正用アンカースクリュー

歯科矯正用アンカースクリュー(以下アンカースクリュー)とは生体親和性の高いチタンでできた長さ6~8mm、直径1.5mm程の小さなねじです。
歯を効率的に移動させる目的などで使用し、矯正歯科治療後には撤去します。一般的なデンタルインプラントとは、大きさ・形・目的が違います。

アンカースクリューとは

  • 生体親和性の高いチタンでできています
  • 一般的なデンタルインプラント(写真右下)とは、大きさ・形・目的が違います.
  • 長さ6~8mm、直径1.5mm程の小さなねじです.

アンカースクリューのいろいろな使用法

アンカースクリューを埋める

外来局所麻酔で行います.
右左両方合わせて約20分ほどで終わります.

  1. ドリルで小さい穴をあけます.
  2. アンカースクリューを植立します.
  3. 最後にレントゲンで確認します.

治療が終了したら

  • アンカースクリューは、治療後には撤去します.
  • 表面の粘膜の穴は数日で閉じます.
  • 穴があいていた骨は、だいたい1~2か月でほとんど埋まり、約3か月程で元あった状態まで回復します.
  • 撤去後、特に食事制限などありませんが、撤去当日はお口のなかを清潔に保つよう心掛けてください.

アンカースクリューの利点

  • これまで不可能であった歯の動きを可能にでき、治療の幅が増えました。
  • 歯の移動効率が高く治療期間を短くできることがあります。
  • 外科手術を併用した矯正歯科治療を希望しない患者さんの場合、手術回避に役立つことがあります。
  • 歯を抜く可能性を下げることができます。
  • 患者さんに装置の使用の協力を要請しなくて済む場合があります。

見えない矯正装置を用いた治療

歯の裏側に矯正装置を付けるため、表からは見えません。ただし、患者さんによっては使用できないこともありますので、ご希望の方はご相談ください。

裏側からの矯正装置

透明な矯正装置

他科との連携

当矯正歯科では、一般的に行われている保険外の矯正歯科治療だけでなく、先天異常・唇顎口蓋裂・症候群に伴う不正咬合の患者さんや顎変形症の患者さんの保険治療も行っています。大学病院の特徴を生かし、むし歯科・予防歯科・小児歯科・小児科・歯周科・補綴科・口腔外科・形成外科・脳神経外科・小児頭蓋顔面形成センターなど、歯科のみならず医科とも連携した包括的な治療を行うことが可能です。

先天性疾患を有するお子さんへの対応

小児頭蓋顔面形成センターは、頭蓋・顔面などに何らかの変形があるお子さんたちに対して、その機能や外観をできるかぎり満足いくものにするという目的で設立されました。頭蓋顔面疾患は、脳や顔面を含めた様々な診療科の関与が必要となる疾患であり、非常に特殊性の強い疾患であるためその診療には高度な専門性が要求されます。個々の診療科のみでなく、専門性の高い多くの診療科によるチームとしての対応が必要になってきます。本院では、脳神経外科・形成外科・矯正歯科が中心となり、口腔外科・小児神経科・小児科・小児歯科・産婦人科・眼科・耳鼻科など多くの診療科における頭蓋顔面疾患のスペシャリストが診療に当たることで、出生前診断・出生後から幼少時期・青年期に至るまでの全人的医療を目的とした総合的な医療を目指しています。

顎変形症・口唇口蓋裂の患者さんへの対応

顎変形症(上顎前突症・上顎後退症・下顎前突症・下顎後退症・顔面非対称などを含む、上下顎骨の変形に伴う噛み合わせの異常)や、唇顎口蓋裂などの外科的矯正歯科治療が必要となる場合は、口腔外科と連携して包括的な治療を行っています。この際、矯正歯歯科・口腔外科の合同カンファレンスにおいて治療方針を検討することによって、より質が高くスムーズな治療が行えるようにしています。また、2015年5月1日に口唇裂・口蓋裂総合治療センターを開設致しました。本センターでは、矯正歯科、口腔外科(再建系)、形成外科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科をコア診療科として様々な科が連携し、口唇裂・口蓋裂患者さんへのチームアプローチに尽力し、審美、摂食、言語の治療を行います。

成人の患者さんへの対応

歯周病がある患者さんや、矯正歯科治療後に補綴処置を予定している患者さんについては、矯正歯科治療を始める前に歯周病のコントロールや補綴処置を含んだ治療計画を立てることが必要となります。このような場合、矯正歯科・歯周科・補綴科の合同カンファレンスにおいて治療方針を検討することによって、より包括的な治療が行えるようにしています。

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