本学は9月4日、「OU-SPRING・BOOST Summer Research Symposium 2025」を津島キャンパスの自然科学研究科棟で開催し、OU-BOOST-AIの対象者、OU-SPRING認定者71人のほかに、OU-BOOST-AI認定者2人、本学教職員や大学院博士前期課程学生ら約25人が参加しました。
本シンポジウムは、本学が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」に採択を受けて実施している岡山大学次世代研究者挑戦的研究プログラム(OU-SPRING)の認定者に対して、トランスファラブルスキルや異分野融合研究能力の強化促進、人材交流等を目的として実施しているものです。当日は、OU-SPRING認定者らが各自の研究を他の専門分野などの人たちに分かりやすく紹介したポスターを作成し、掲示する「ポスターセッション形式」で開催しました。
冒頭、本事業の事業統括を務める菅誠治教学担当理事・上席副学長が開会のあいさつを行い、「自身の専門領域を専門外の方に説明すること、専門外の領域の研究者の話を聞いて理解することは、これからの研究生活においても非常に重要です。今回のシンポジウムのように多種多様の専門領域の方々が集まってお互いに議論ができる機会を活用し、さらに研究者としてのスキルを磨いていただきたい」と述べました。続いて、OU-SPRING同窓会コミュニティであるOU-BRIDGEの運営メンバーがコミュニティの紹介と参加呼びかけを行いました。
その後、OU-SPRING認定者らは自らの研究についてポスタープレゼンテーションを行い、他の認定者や来場した学生、教職員らと活発な議論を交わしました。また、OU-SPRING認定者による、ユニークさや工夫に富んだ発表への投票も実施。投票の結果、大学院環境生命自然科学研究科の清水優椰さんの「分離合体大型ヘビ型ロボットの試作」の発表が最優秀発表賞に、同研究科の薮口怜央さんの「次元とは何か」、同研究科の佐藤陵一さんの「安定した物理乱数の生成に向けて」の発表が優秀発表賞に選ばれました。
閉会にあたり、那須保友学長は「本事業は、皆さんに単に自身の専門分野の知識だけでなく、将来役に立つさまざまなスキルを身につけてもらいたいという思いで実施しています。本シンポジウムも、異分野の方とコミュニケーションをとること、短時間で自分の伝えたいことを伝える力を身につけるためのものです。研究の旬は時間が経つとあっという間に変わっていきますが、face to faceでのコミュニケーションやさまざまな方から知見を得ることは今後も役に立ちます。博士課程を修了するのはとても大変なことですが、皆さんが修了後にOU-SPRINGを経験してよかったと思ってもらえるよう、引き続き取り組んでいきます」とあいさつしました。
シンポジウム後には、同キャンパスで交流会も開催。冒頭、那須学長が今後の活動への期待を込めたコメントとともに、最優秀発表賞と優秀発表賞を受賞した3人に表彰状を授与しました。その後、参加者は大学院生活や将来の進路などを話題に、親睦を深めました。最後は、本事業統括支援である研究・イノベーション共創機構の大塚愛二特任教授があいさつし、より良い研究者活動を祈念して交流会を締めくくりました。
本学は大学院生を「学生」としてだけではなく「研究者」としても捉えており、一人の研究者としての矜持を持ち、アカデミアや産業界など多様な場で活躍できるよう、自らの能力を伸ばし、人的ネットワークを拡大してもらうことに重点をおいています。今回のシンポジウムではOU-SPRING認定者の約半数がポスタープレゼンテーションを行っており、残りの半数は12月に開催予定の第2回シンポジウムで発表予定です。本学は今後も全学を挙げて、新たな研究・イノベーションを創出する研究者の育成を戦略的に実施します。
また、OU-SPRING認定者と修了者により構成する同窓会「OU-BRIDGE」の新設により、今後、「岡大発ナレッジワーカー」としてさまざまな場で活躍する国際同窓生のネットワークを確立し、OUコミュニティとして多面的な交流を促進していきます。引き続き、研究ファーストを掲げる地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の「研究者」の活躍にどうぞご期待ください。
(参考)
・OU-SPRING
・OU-BRIDGE(OU-SPRING同窓会コミュニティ)
【本件問い合わせ先】
研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課
E-mail:ou-fellowship◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
OU-SPRING・BOOST Summer Research Symposium 2025を開催
2025年09月17日