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本学国際同窓会メンバーらとヒト・動物感染症制圧に関する研究交流会を中国で開催

 本学は3月9日、ヒトと動物の感染症制圧に関する研究交流会を、中華人民共和国内モンゴル自治区フフホト(呼和浩特)市にある内蒙古自治区人民医院において開催しました。本研究交流会は、ヒトと動物の感染症制圧に関する研究強化促進を目的としています。
 ヒトと動物に感染する病原微生物は数多く知られており、ヒトには生命の危機や生命の質(Quality of Life:QOL)の低下を引き起こします。動物でも同様であり、家畜などの場合は経済的・社会的損失が大きな問題となります。今回、ヒトと動物の両方に危害を加える人獣共通感染症(Zoonosis)について、日中双方の研究者らが叡智を共有化することで、隣国同士の研究連携や技術開発、社会実装の強化促進を図りました。
 本研究交流会のモデレーターは、本学卒業生である内蒙古大学生命科学学院の韓紅燕講師(本学環境生命科学研究科修了)、内蒙古自治区人民医院生殖科の莎如拉医師(本学保健学研究科、医歯薬学総合研究科修了)が務め、同医院の血液科の医師らを中心に開催されました。
 はじめに佐藤法仁リサーチ・アドミニストレーター(URA)が開催のあいさつとともに趣旨を説明しました。続いて、理化学研究所分子ウイルス特別ユニットの間陽子ユニットリーダーらが牛に白血病を引き起こすBLV (bovine leukemia virus)について講演。ウイルス検査法やワクチン開発のみならず、ヒトへの影響の可能性などについて、参加者らと情報を交換しました。また、同医院の医師らからは、ブルセラ症(brucellosis)が近年、人獣共通感染症として問題となってきている点を紹介しました。佐藤URAが、わが国における人獣共通感染症の現状とブルセラ症の感染症法における法的対策や疫学調査などについて紹介。内モンゴル自治区内での疫学調査など全体概要解明を進める方策について熱心に意見交換を行いました。
 このほか、参加した本学卒業生らからは、本学の感染症制圧や医師教育分野における国際的な取り組みについての質問が寄せられ、佐藤URAから、本学インド拠点であるインド感染症共同研究センター(CRCOUI)のコレラ、赤痢といった下痢症の制圧プロジェクトの取り組みや本会と同様な感染症制圧に関する研究交流会などを精力的に行っていることを紹介。卒業生らとともに、本学やわが国研究機関と本学卒業生が在籍する大学や病院、研究機関との有機的な国際共同研究・教育の強化促進について議論を重ねました。
 本学は、平成25年8月に文部科学省が日本のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての高い研究力を有しています。この高い研究力と今回の会で得られた叡智をもとに、より良い国際社会の実現を目指して、今後も精力的に活動していきます。
 なお、本会は本学が研究拠点(代表研究者:本学大学院自然科学研究科(工学系)の世良貴史教授)を務める農林水産省「革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)」において得られた最新研究の叡智を社会に広めるために実施する「革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム」の取り組みの一環として実施されました。

【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)執務室
TEL:086-251-8919

(16.03.30)



牛白血病ウイルス(BLV)について講演する理化学研究所の間ユニットリーダー


わが国におけるヒト・動物の感染症対策について説明する佐藤URA


コディネート役の内蒙古自治区人民医院の莎如拉医師(前列右から1人目)と内蒙古大学の韓紅燕講師(後列右1人目)ら参加者


今回の研究交流会の会場となった内蒙古自治区人民医院(中国・内蒙古自治区フフホト市)