岡山大学病院 矯正歯科

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診療のご案内

Q&A

Q1:歯ならびが悪いとどのような影響がありますか?

A:歯ならびが悪いと,どうしても磨き残しができやすくなります。そのため歯垢や歯石がついたままとなり,虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。また,ものをかむ能力の低下、発音障害、あごの成長に対する悪影響などを起こしやすくなります。見た目の問題だけではなく,お口や体の健康を守るという意味でも,歯ならびを治すことは非常に大切です。

Q2:矯正治療はいつから開始したらいいのですか?

A:悪い歯ならびの原因や状態、程度は個人によって全く異なっています。ですから、治療の開始時期も一定ではありません。 たとえば上下のあごの骨の位置に大きなズレがあるような受け口や出っ歯は、あごの成長をコントロールする治療を行いますので、永久歯がはえ始める5歳から7歳までの間に一度、矯正専門医に御相談ください。

Q3:矯正治療の期間はどれくらいですか?また来院の間隔はどれくらいでしょうか?

A:一般的には,歯をならべるために必要な期間と,きれいにならんだ歯を安定させるための期間が必要です。また成長期の患者さんで上下のあごの位置に問題のある場合は、あごの成長をコントロールする治療を行います。あごの発育に問題のある場合と,歯の位置だけに問題がある場合によって治療期間は異なってきます。歯をならべる治療は,1年から3年程度の期間,1ヵ月に一度の来院ペースとなります。また、ならべた歯を安定させる治療は,歯を移動させたのと同じくらいの期間がかかりますが,来院の間隔は数ヵ月に一度と少なくなり患者さんの来院に対する負担も軽減します。

Q4:成人でも矯正治療は可能ですか?

A:矯正治療は子供だけのものと思われがちですが、いくつになっても矯正治療は可能です。健康への関心が高まるにつれて,矯正治療を希望される成人の方は,毎年増えてきています。

Q5:健康な歯も抜くと聞きましたが、大丈夫でしょうか?

A: 歯の大きさに比べ,あごの大きさが小さいため,どうしても歯がならびきらない場合や,口元の出た感じを引っ込めたい場合など,歯を抜いて治療を行うことがあります。歯を抜いてできたすきまは,治療に有効に利用しますから残るようなことはありません。抜いた方がよいのか,またどの歯を抜くかは,いろいろな検査をしてから決定します。抜いた場合,歯の数は減りますが,残された歯はきれいにならんでしっかりかむようになります。

Q6:矯正治療は痛いのですか?

A:来院して歯を動かすために力の調整をした場合は,歯が浮いたような感じや,ものを食べた時に数日間痛みを伴うことがあります。しかし,一般的に矯正治療での痛みは虫歯のような強い痛みではなく1週間もすればなくなります。歯の痛みは歯が動き出す時の生理的な反応と考えて下さい。

Q7:矯正治療に必要な料金はいくら位ですか?

A:大学病院の場合,検査・診断から装置料、調節料、全てを含めて35万円から100万円前後の間におさまります。料金にこのような差が生じるのは,かみ合わせの異常の程度に応じて治療方法や期間が患者さんによって異なるからです。 詳しくお知りになりたい方は,一度矯正科まで相談におこしください。

Q8:矯正治療に保険はききますか?

A:口唇裂口蓋裂によってかみ合わせに異常がある場合や,あごの前後的な位置の不正やゆがみのために,手術によってあごの位置関係をよくする必要のある場合は,外科矯正として健康保険が使えます。これら以外の場合は健康保険が使えません。

Q9:受け口は遺伝するのですか?

A:顔の形、歯ならびなどはある程度遺伝しますので,両親のどちらかが受け口の場合,子供さんも受け口になる可能性は高くなります。上あごに比べて下あごは,思春期以降もしばらくの間成長を続けますので,受け口はだんだんと悪化する傾向があります。受け口に気づいたら,早めに矯正科で相談された方が良いと思います。

Q10:指しゃぶりは歯ならびを悪くすると聞きましたが、本当でしょうか?

A: 3歳くらいまでの指しゃぶりは無理にやめさせなくてもいいと考えられています。しかし5歳以降,永久歯が生えてくる頃まで指しゃぶりが続いていると,出っ歯になったり,奥歯がかんでいるのに前歯はかまなくなることがあります。このようなかみ合わせの状態はひどくなることもありますから,早めに矯正科に御相談下さい。

Q11:矯正治療中は虫歯になりやすいのですか?

A:装置が入ると、どうしても歯磨きがしにくいところができてきますので、虫歯になりやすい状態にあります。ですから、食後や、おやつの後には時間をかけて、ていねいに歯磨きをしてください。装置が入った時には、その装置にあった歯磨きの指導を行います。治療がおわって装置をはずした時もきれいな歯でいるためにしっかり歯を磨きましょう。

Q12:下あごが出ているのが気になります。矯正治療で治せますか?

A:思春期成長前であれば,受け口の程度にもよりますが,あごの成長発育をコントロールして上下の顎の位置をより良くする治療を行います。あごの成長の終了した成人の方の場合,歯ならびは矯正装置をつけて治すことができますが,あごが出ているという問題は,通常の矯正装置だけでは治すことができません。この場合,外科手術を併用して矯正治療を行い,あごの位置関係を良くすることになります。また,外科手術を前提に矯正治療を行なう場合には,健康保険を使って矯正治療を受けることができます。

Q13:矯正治療を受けたいのですが,装置が目立つのが気になります。 目立たない装置はありますか?

A:歯の表側につける矯正装置(ブラケットと言います)のなかには,金属製のものの他に,樹脂や陶材製の白いものや透明なものがあります。これを使うと銀色の金属製ブラケットより目立たなくなります。それでも目立つのが気になる方には,歯の裏側にブラケットをつけて矯正治療を行うこともできます。他人からほとんど見えないので利点も大きいですが,料金は高くなります。

Q14:さし歯や冠をかぶせた歯があっても矯正治療できますか?

A:さし歯や冠をかぶせた歯のところも,歯を支える歯ぐきや骨が健康ならば,矯正治療することができます。しかし,矯正治療後には,さし歯や冠を作り替える必要が生じる場合があります。これはそのさし歯が矯正治療を行う前のかみ合わせに合わせて作ったものだからです。

Q15:金属アレルギーがありますが、矯正治療を受けることができますか?

A:矯正装置の多くは金属を使用しています。そのため、まずどの金属にアレルギーがあるのかを検査してから治療を開始します。また、最近の矯正装置には金属アレルギーをもつ患者さんに対応できるよう、原因となる金属を除いて作られたワイヤーや、プラスチック、陶材製の矯正装置がありますので、そのようなものを使用します。

Q16:妊娠中でも矯正治療を受けることができますか?

A:妊娠中でも矯正治療は可能です。ただし妊娠初期、あるいは出産直前などの不安定な時期は積極的な治療は行いませんし、レントゲン撮影もできません。そのため一時的に治療を中断することもあります。

Q17:診療中のプライバシーは確保できますか?

A: 当科では患者さん等の権利利益を保護し、その人格を尊重することを目的として、患者さん等の医療に関する個人情報(以下、「医療個人情報」といいます。)を適正に取り扱います。患者さん等の医療個人情報について、診療及び医学の研究・教育、並びに病院の管理運営のために必要な範囲で、これを適正に取得し、利用いたします。また、取り扱う医療個人情報の漏えい、滅失またはき損の防止その他その安全管理のために必要かつ適切な措置を講じます。
また、当科では患者様のプライバシーを守るため、矯正相談および診断に際しては個室を用意させていただいております。また、平成21年に実施した患者アンケートで患者様から頂いたご意見をもとに、診療チェアごとにパーティションを設置し、診療中の患者様のプライバシーに配慮しております。

Q18:医療安全に対してどのような取り組みをなされていますか?

A:当院では、歯科医療に係る医療安全管理対策について下記の通り取り組んでいます。

  • 医療安全管理、院内感染対策、医療品業務手順書等、医療安全対策に係る指針等の策定
  • 医療安全対策に係る研修の受講ならび従業員への研修の実施
  • 安全で安心な歯科医療環境を提供するための措置、器具等を設置しています。
    設置機器等:AED、パルスオキシメーター、酸素、血圧計、救急蘇生セット、歯科用吸引装置
  • 医療機器の洗浄、滅菌を徹底するなど、院内感染対策を講じています。
救急時に対応できるよう医科医療機関と連携しています。

 

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