10月17日、本学の研究機器共用体制・整備等強化促進に関するタスクフォースは岩手大学上田キャンパス(盛岡市)にある理工学部を訪問し、ヘリウムリサイクル事業「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク(通称:中四国・播磨HeReNet)」等の推進のための意見交換会を実施しました。
本学からは畑中耕治副タスクフォース長・機関連携部門長をはじめ、技術職員や事務職員らが参加。岩手大学からは技術部理工学系の千葉寿第一技術室長をはじめ岩手大学技術職員、URAが参加しました。さらに、NMR装置(核磁気共鳴装置)等の保守・管理の指導助言者として大阪大学大学院理学研究科の稲角直也技術専門職員が出席しました。
意見交換会では、岩手大学と大学共同利用機関法人自然科学研究機構分子科学研究所が共同開発した水漏れや振動等さまざまな検知に応用できるスマートスピーカー制御器“WAN-WANシステム”等についての説明があり、本学からは中四国・播磨HeReNetやクライオ電顕・トモグラフィアカデミア・共用ネットワーク、OA/OS・データ共用、研究拠点形成、岡山大学次世代研究者挑戦的研究プログラムOU-SPRING/OU-BRIDGEに関する取り組み状況を説明しました。併せて、岩手大学の極低温発生装置室のヘリウム液化機などの施設・機器見学も行いました。
また、使用済み設備などから液体ヘリウムを回収する「HeliGet」事業に関しても情報交換を実施。岩手大学からは、近隣大学のMRI装置(磁気共鳴画像診断装置)からのヘリウム回収事業における現状と課題について説明があり、現場の見学も行いました。また、見学の後、今後の回収事業における協力体制についても議論しました。
今回の岩手大学への訪問は、ヘリウムリサイクル事業の成功事例や解決すべき課題を共有し、また、今後のヘリウムリサイクル事業の連携につながる貴重な機会となりました。
地域の中核大学、そして研究大学である本学が「中四国・播磨HeReNet」や「HeliGet」を通じて、学内のみならず近隣の大学、高等専門学校、研究機関、企業等に液体ヘリウムを供給できれば、液体ヘリウムを使った研究・開発の裾野を大いに拡げることにつながり、ひいてはわが国の研究力向上・イノベーション創出強化等につながると期待されます。引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学と参画機関の挑戦に、どうぞご期待ください。
<参考>
・使用済み核磁気共鳴装置(NMR)からヘリウムガスを回収~「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク」に向けた大きな一歩~
・わが国の研究力の基盤を支える液体ヘリウムの利用促進・安定供給に向けて11大学・高専等と意見交換を実施
・「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク」始動に向け学内説明会を実施
・「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク」始動に向けた学外説明会を実施
・「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク」始動 ヘリウム回収実証実験を開始
・“人機一体”の研究基盤を強化推進するために「研究機器の共用の体制・整備等の強化促進に関するタスクフォース」が始動
・岡山大学 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)
【本件問い合わせ先】
研究機器の共用の体制・整備等の強化促進に関するタスクフォース(略称:チーム共用) 機関連携部門
TEL:086-251-8705
E-mail:herenetoffice◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
岩手大学とのヘリウムリサイクル事業について意見交換を実施
2025年11月05日