トロンビン・アンチトロビンIII複合体, TAT(thrombin・antithrombin III complex )

測定方法 : EIA法

外注会社 : SRL

基準範囲 : 3.0 ng/ml以下

臨床的意義
 凝固系が活性化されると,トロンビンが生成される。トロンビンは直ちに,その阻害因子であるアンチトロンビンIII(AT III)と結合し複合体を形成し不活化される。 それゆえ,生体内で凝固が活性化されるとトロンビン・アンチトロンビンIII複合体(TAT)が生成されることによりトロンビンの活性を失わせる。したがって,血中のTATを検出することは,トロンビンを検出することと同様,血管内のトロンビン生成(凝固系の活性化)の指標となる。

異常値を示す疾患
高値疾患
血栓症 ・DICをもたらす基礎疾患 ・妊娠中毒症

検体採取・測定条件
黒)3.2%クエン酸ナトリウムを用いる。
・過度の駆血を避け,静脈に1回で穿刺し,組織液の混入を避け速やかに採血する。

関連項目

アンチトロンビンIII
プロトロンビン時間(PT)
FPA
フィブリンモノマー複合体
α2−プラスミンインヒビター・プラスミン複合体

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