岡山大学 法学部

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第14回ジュニア・ロースクール岡山の開催

【事業の概要】
岡山弁護士会・岡山大学法学部共催の第14回ジュニア・ロースクール岡山は、2018年11月17日(土)13:30~16:30に岡山大学で開かれました。ジュニア・ロースクール岡山は、中学校3年生・高校生を対象に、法的なものの考え方を学んでもらう目的で毎年開催しているものです。今年度は中学生2人、高校生77人、合計79人が参加しました。

【内容】
今回は、次の2つのテーマについて、5~6人のグループで話し合ってもらいました。
1.どこまで売買は認められるの?~チケット売買をめぐるトラブルあれこれ
コンサートのチケットを友人から購入するとき、コンサート会場付近でダフ屋から購入するとき、インターネット・オークションを通じて購入するときの3つのケースを取り上げ、それぞれ売買が認められるか考えてもらいました。これらを通じて、契約自由の原則と、売買の目的や消費者の保護との関係を、どのように調整するかについて考えてもらいました。
2.自白=有罪?~「私がやりました」その舞台裏
強盗など刑事事件の捜査において、被疑者(容疑者)の自白は重要な意味をもちます。しかし、被疑者の自白があったにも関わらず、別の人物が真犯人だったことが、その後の調査で明らかになることもあります。どうして逮捕された人は自分が犯人だと認めてしまったのでしょうか。用意された教材をもとに、適正な捜査のあり方、それに対する被疑者の対抗手段、自白に加え客観的な証拠に基づく捜査・裁判の重要性など、自白をめぐる議論を経験してもらいました。

【参加した生徒の感想】
参加した生徒のみなさんには、終了後にアンケートに答えてもらいました。アンケートには次のような感想が書かれていました。
「自分の考えとは答えが異なる設問が多々あり、とても勉強になったと思います。特に売買の話では高校生でも関係のあることで、一生関わる問題なので、とても有意義だったと思います。」
「1つの事例についてたくさんの見方があるということを学べたし、その複雑な絡みをまとめてくれる法律にもっと興味が湧きました。」
「ニュースで良く耳にする転売だったが、ケースによって法律的に認められることもあり、転売が全て違反だと思っていたので、意外だった。様々なケースがあり、それぞれ認められる場合と認められない場合があり、身近に起こりうることなので、必要最低限の法律は知っておいて損はないと思った。」
「1つの事件をとっても、自白について色々な見方があり、そしてその証拠の見つけ方も色々あり、とても奥が深いと感じました。大学絶対行きたいと思いました。」
「刑事裁判についてあまり知ることがなかったけど、今回根拠に基づき、物事を論理的に判断することが大事ということを知って良かったです。」
「自分の意見を述べられ、かつ他の人の意見もしっかり聞くことができる時間を過ごせてとても楽しかった。自分が思いつかないような斬新な意見を聞くこともできたので参考になった。また、チューターの方にもお話を聞くことができ、自分が知らない用語について詳しく解説していただくことができ、とても勉強になった。」
「弁護士の人に会うということは普段はないことなので、とても貴重な体験でした。」

【法学部学生がチューターとして助言】
今回のジュニア・ロースクールでは、学生サークル「岡山大学法友会」のメンバーが1限目の授業を担当しました。また、法友会のメンバーに加え、法学部のゼミで憲法を学んでいる学生もチューターとして参加し、1・2限目を通してグループで助言しました。法学部生にとっては、大学で学んだ法的知識を応用・活用する能力やコミュニケーション能力を高める機会になりました。

参加してくれた生徒のみなさん、ありがとうございました。岡山弁護士会と岡山大学法学部は、来年も同じ時期にジュニア・ロースクール岡山を開催する予定です。

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