岡山大学 法学部

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第17回ジュニア・ロースクール岡山

【事業の内容】
岡山弁護士会・岡山大学法学部共催の第17回ジュニア・ロースクール岡山は、2021年11月20日(土)14:00~17:00にオンラインで開かれました。ジュニア・ロースクール岡山は、中学校3年生・高校生を対象に、法的なものの考え方を学んでもらう目的で毎年開催しているものです。今年度は中学生1人、高校生30人、合計31人が参加しました。

【内容】
今回は、次の2つのテーマについて、4人程度のグループで話し合ってもらいました。

1.「契約」ってなんだろう?
契約は一度有効に成立したら、原則として取り消すことができません。それでは、買った商品が思っていたのと違うようなときにも、買主は契約を取り消すことができないのでしょうか。仮に取り消すことができるとすれば、どういう場合に、どういう理由で取消しが認められるのでしょうか。この授業では、4つのケースを比較しながら、契約自由の原則、取引の安全、未成年者の保護がどのように調整されているのか学びました。

2.スーパーでの悲劇
37歳の女性が、あるスーパーで通路に放置されていたバケツとモップにぶつかり、転倒して、全治2ヶ月の重傷を負いました。女性はスーパーに対して治療費を払って欲しいと言っています。参加者のみなさんには、女性側またはスーパー側の弁護士の立場から「相手に責任がある」という主張を考え、次に裁判官の立場から適切だと考える責任の割合とその理由を考えてもらいました。これらのワークを通して、多様なものの考え方や判断のあり方、不法行為事件における過失相殺の機能について学びました。

【参加した生徒の感想】
参加した生徒のみなさんには、終了後にアンケートに答えてもらいました。アンケートには次のような感想が書かれていました。
「同じ契約でも場合や条件などによって取り消したり取り消すことが出来なかったりするのが面白いなと思いった。」
「普段は考えない身近なところにも法律は使われているのだと実感した。また法律を学ぶことで社会に出た時様々な場面で役に立つと思った。」
「実際に起こった事件を例にしていていいなと思った。スーパーや自転車売り場など身近な所での事件は、こんな感じで起こるんだなと改めて感じた。」
「思っていたよりも身近に法律の知識が必要な場面があり、自分が当事者になりうると実感した。」
「答えのない問いに対して議論し、答えを出すのが楽しかった。」
「法律や法曹と聞くと難しいイメージだったが、今回弁護士や裁判官の方がどんなことを学んで働いているのか少しイメージできた。」
「裁判でみんなが納得できる答えを出すのは本当に難しいと分かった。」
「同じ高校生の中でも異なる意見が出て、様々な考えが聞けて楽しかった。」
「大学生の先輩方が優しく歓迎してくれて、緊張もほぐれて、たくさん話すことができて良かった。」
「グループディスカッションで時間が余ったとき、大学生の方が法律の知識や違う考え方を紹介してくれたことで学びが深まった。」

【法学部学生がチューターとして助言】
今回のジュニア・ロースクールでは、学生サークル「岡山大学法友会」のメンバーが1限目の授業を担当し、また、1・2限目を通してチューターとしてグループで助言しました。法学部生にとっては、大学で学んだ法的知識を応用・活用する能力やコミュニケーション能力を高める機会になりました。

参加してくれた生徒のみなさん、ありがとうございました。岡山弁護士会と岡山大学法学部は、来年も同じ時期にジュニア・ロースクール岡山を開催する予定です。

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