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Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.23 発行

 本学は3月25日、本学の強みである医療系分野の研究成果について、革新的な基礎研究や臨床現場、医療産業等に結びつく成果を英語で情報発信するWebレター「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」をVol.23を発行しました。
 2012年より本学では、研究成果や知的財産活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年4回発行。国際科学雑誌「Science」を扱うAAAS(米国科学振興協会)のメーリングリストを利用し、世界の研究者等にニュースやトピックスを交えて配信し、本学の海外への情報発信を強化と国際的知名度の向上を推進しています。
 OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、強みある医療系分野の更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行。
 本号では、本学大学院医歯薬学総合研究科(薬学系)の三好伸一教授らが研究開発を進めている、汎用性の高い、廉価な赤痢ワクチンの開発について紹介しています。
 三好教授らの研究グループは、インド国西ベンガル州コルカタ市にある本学感染症共同研究センター(CRCOUI)などと共に、主要な赤痢菌6種類(志賀赤痢菌、フレクスナー菌2a、フレクスナー菌3a、フレクスナー菌6、ボイド菌、ソンネ菌)の加熱死菌を混合した標品を調製し、マウスやモルモットなどの実験動物に定期的に経口投与して、不活化赤痢ワクチンとしての可能性を研究し、本標品が経口赤痢ワクチンの候補として有力であることを証明しました。赤痢は腸管組織が破壊され、出血をともなう下痢症であるため、その死亡者は、インド国などの途上国を中心として、年間60万人に達しており、世界保健機関(WHO)は赤痢ワクチンの開発を喫緊の研究課題の一つに指定しています。今日では、多剤耐性化した赤痢菌が蔓延し、赤痢の治療や制御が困難な状況になりつつあります。本研究成果により、赤痢の制御が極めて困難となる前に、インドなどの一般市民の方々が使用できる汎用性の高い、廉価な赤痢ワクチンの開発と製品化が期待されています。また三好教授らは、ワクチン開発を共に進める企業、研究機関、支援団体を広く募集しています。
 本学は、平成25年8月に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の構築のため、強みある分野の国際的な情報発信を力強く推進していきます。また、本学・わが国の研究力が世界で課題となっている問題や金銭的理由などで、私たちが当たり前と思う医療を受けられない状況を根絶できるために、このような研究開発を大切に育成していきます。
 なおOU-MRUは、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施されています。

Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.23:Development of low cost oral inactivated vaccines for dysentery

岡山大学平成28年2月定例記者会見動画「主要赤痢菌6種混合標品が経口赤痢ワクチンの候補に有力~廉価なワクチン開発にむけ、インド国での臨床研究を計画~」(YouTube):https://www.youtube.com/watch?v=gKmmq6JscRI/

<Back Issues:Vol.14~Vol.22>
Vol.14:Simplified boron compound may treat brain tumours (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)道上宏之助教)
Vol.15:Metamaterial absorbers for infrared inspection technologies (大学院自然科学研究科(工学系)石川篤助教)
Vol.16:Epigenetics research traces how crickets restore lost legs  (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)板東哲哉助教)
Vol.17:Cell research shows pathway for suppressing hepatitis B virus (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)加藤宣之教授)
Vol.18:Therapeutic protein targets liver disease (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)和田淳教授)
Vol.19:Study links signalling protein to osteoarthritis (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)窪木拓男教授)
Vol.20:Lack of enzyme promotes fatty liver disease in thin patients (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)和田淳教授、中司敦子助教)
Vol.21:Combined gene transduction and light therapy targets gastric cancer (大学病院香川俊輔准教授、大学院医歯薬学総合研究科(医学系)石田道拡医師)
Vol.22:Medical supportive device for hemodialysis catheter puncture Combined gene transduction and light therapy targets gastric cancer (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)大原利章助教)

<参考>
Okayama University e-Bulletin://www.okayama-u.ac.jp/user/kouhou/ebulletin/

【本件問い合わせ先】
広報・情報戦略室
TEL:086-251-7293
E-mail:www-adm@adm.okayama-u.ac.jp

(16.03.25)


本号で紹介した研究成果を担当した三好伸一教授