第5回革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム「人工核酸結合タンパク質でウイルスから動植物を守る」

 本分野は10月25~28日、「第5回革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム-革新的技術“人工核酸結合タンパク質”の国際展開の強化・促進-」を、米国ニューヨーク市内で開催。本学独自の革新的技術である「人工核酸結合タンパク質」を用いて、あらゆるウイルスから植物と動物を守る研究と技術移転についてのワークショップを実施しました。

 農林水産の現場では、さまざまなウイルスによって経済的・社会的な損失が発生しており、世界的に大きな問題となっています。また自然界の動植物が失われることも多く、自然・環境問題ともなっています。これらの状況を打開するため、さまざまなウイルス感染から動植物を守る早期診断法や感染防止の薬剤などの研究開発が強く求められています。

 農林水産省「革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)」において研究拠点を務める本学は、ウイルスの9 割を占めるRNA ウイルスのゲノム配列を高い親和性で特異的に認識する人工RNA 結合タンパク質を正確にデザインして、動植物に「確実に」役立つ、革新的なウイルス不活性化技術を主に開発しています。研究開発者である本学大学院自然科学研究科(工学系)の世良貴史教授や森友明特任助教らが革新的な技術の国際展開の強化・促進を図るため、アメリカ・カナダライセンス協会総会(Licensing Executives Society USA and Canada)で紹介。参加した各国の研究者、企業関係者らとともに農林畜産現場で役立つ革新的技術の社会実装について議論を深めました。

 本学は今後も、革新的技術の創出と社会実装を関係機関と進め、大切な植物や家畜の保護を精力的に推し進めていきます。

<参考:革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム>
第1回 網羅的RNAウイルス検出技術DECS法(2015年5月28~29日)
第2回 革新的技術でウイルス感染から家畜を守る-日中叡智共有化ワークショップ-(2015年7月20~22日)
第3回 低分子化リグニンがつくる新たなウイルス対策(2015年9月1~2日)

第4回 革新的技術で牛白血病ウイルス(BLV)感染から牛を守る(2015年10月11日)


参加した世良貴史教授(左)と森友明特任助教 人工核酸結合タンパク質について説明する世良貴史教授(右)

岡山大学の出展ブース。世界各国の研究者、企業関係者らが訪れました。
出展ブースで紹介した人工結合タンパク質の応用事例品






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