マグネシウム, Mg( Magnesium)
臨床的意義
Mgの生体内における生化学的作用は多岐にわたり,しかも酵素活性やエネルギー代謝過程に不可欠である。従来,独特の症状,徴候がないので単独で取り上げられることは少なかったが,その病態生理学的役割の重要性についても再認識する必要がある。ことに体液喪失時や利尿剤の長期投与時は定期的に血清Mg濃度の検査が必要となる。一方尿中Mg量はMg欠乏症の診断に有用である。
測定方法: 酵素法(平成18年7月18日より)
比色法(キシリジルブルー法)(平成18年7月14日まで)
測定機器: 日本電子BM8040(血清)(平成26年3月24日より)
日本電子BM6050(尿)
日本電子BM2250(血清)(平成18年7月18日より平成26年3月20日まで)
日本電子BM1650(尿)
日立7350自動分析装置(血清)(平成18年7月14日まで)
日立7070自動分析装置(尿)
測定試薬: 日東紡(平成18年7月18日より)
第一化学(平成18年7月14日まで)
基準範囲: 血清 2.0〜2.5 mg/dL (平成6年9月より)
1.6〜2.6 mg/dL(平成6年8月まで)
尿 120〜130 mg/day
相関
血清
平成18年7月18日
X=旧機器、旧試薬
Y=新機器、新試薬
Y=1.02X-0.08 r=0.984 n=200
尿
平成18年7月18日
X=旧機器、旧試薬
Y=新機器、新試薬
Y=1.30X-0.92 r=0.963 n=200
血清
平成6年9月
従来法:X
新法:Y
Y=0.959X+0.260
小児の基準値: 全年齢を通じて、年齢差および性差ともない。
異常値を示す疾患
高値疾患: 慢性腎不全 ・ 急性不全乏尿期 ・ Addison病 ・ 甲状腺機能低下
低値疾患: 吸収不良症候群 ・ 原発性アルドステロン症 ・ 糖尿病 ・ 家族性腎性Mg喪失症 ・ 慢性アルコール中毒 ・ 利尿薬投与
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目