国立大学法人 岡山大学

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医療と工学の融合でより良い社会の構築を目指す 第28回フューチャーセッションを開催

2016年07月15日

 本学大学院自然科学研究科(工学系)生命医用工学専攻の塚田・紀和研究室とリサーチ・アドミニストレーター(URA)執務室は7月8日、「第28回フューチャーセッション」を津島キャンパスで開催。医療と工学の融合による研究力強化とより良い社会の構築について対話を行いました。
 今回のセッションでは、カナダのケベック州にあるモントリオール大学病院研究センター(CRCHUM)のナズムル・アラム(Nazmul Alam)博士が、「Inequalities in Access to Maternal Health Care and Role of Transport Intervention:Mom’s Van as an Example」と題して、妊婦の病院への輸送システムの構築について話題提供しました。発展途上国では、地域によって交通などのインフラが行き届いていないために、妊婦が十分なケアを受けることができず、出産時の死亡リスクが増加しています。アラム博士は、バングラディシュなどで妊婦の病院への輸送システムを構築し、出産時の死亡リスクを減らす活動を行っています。
 セッション・ファシリテーターを務めた紀和利彦准教授は「このような技術やインフラの普及と死亡リスク関係は、程度の差こそあれ、山間部の多い日本や広大な国土を持つカナダでも発生する可能性がある。私たち工学系の研究者は、医工連携を一層進め、誰もがどこでも住みやすい国際社会にするための努力をしていく必要がある」と総括。参加した本学の学生や教職員、また、フランスや台湾から塚田・紀和研究室に訪れているインターンシップ学生などの関係者らとともに、電気・通信・機械・情報など工学的視点のほか、IoT(Internet of Things)1)や人工知能(Artificial Intelligence:AI)などの情報化社会のツールを用いた医療や国際社会への関与のあり方についても、熱心に対話を行いました。
 セッション終了後には、アラム博士が紀和准教授の開発した生体関連物質検出用の新しい装置「テラヘルツ波ケミカル顕微鏡」を見学。これからの生命科学とテラヘルツ波技術の関連についての意見交換も行いました。

 本学は、平成25年8月に文部科学省が日本のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての高い研究力を有しています。また、本学とカナダはこれまでに数多くの研究交流を実施してきており、紀和准教授の研究力を核とした共同研究や人材交流など、実施的な研究力の強化・促進を着実に進めています。
 今回のセッションで得られた研究力強化促進の知見や人脈、アイデアを最大限に利活用して、社会を革新する研究開発や学術・人材の基幹を築いていく予定です。

1) IoT(Internet of Things)
 あらゆる物がインターネットを通じてつながることによって、実現する新たなサービス、ビジネスモデル、またはそれを可能とする要素技術の総称。(デジタル大辞泉より)

※本学が開催する「フューチャーセッション(Future Session)」とは、次世代シーズ・ニーズ創出を探るとともに、未来について多様な立場から解決すべき問題を提起し、少人数で活発な対話を通してより良い未来を実現する解決策を構築するセッションのことです。

※直近3回の岡山大学フューチャーセッション
 第25回(テーマ「サイバーセキュリティ」)はこちら
 第26回(テーマ「アメリカ英語における教育研究」)はこちら
 第27回(テーマ「サイバーセキュリティ2」)はこちら

【本件問い合わせ先】
 大学院自然科学研究科(工学系)生命医用工学専攻 准教授 紀和利彦
 TEL:086-251-8130

(16.07.15)

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