岡山大学 農学部

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農学部の教育理念

農学部は「人類の持続的発展を担う農学」を切り拓く

 地球のあらゆる生物は,ごく限られた領域(Biosphere)で生命活動を営んでいる。人類はその環境と資源を巧みに利用することで繁栄を築いてきた。文明の基盤である農業生産は,水・土地・森林といった自然環境と一体化し,動植物や自然の有機的なサイクルを利用することで発展を遂げてきた。
 しかし,産業技術の発展は生産力を飛躍的に増大させた反面,人口増加による食料危機,エネルギー問題,公害や環境破壊といった深刻な問題を発生させ,かけがえのない生存圏が生産活動によって脅している。この危機を救うのは,単に生産性を向上させるだけでなく,環境を破壊から守る持続的な農学であり,岡山大学農学部は次のような人材を育成しようとしている。


● 教育研究理念:地球・人類・農学をコアキーワードに地球共生系の実現に向けた挑戦に寄与できる人材の育成
 これまでの産業活動は,地球を資源としてとらえ,また生産活動の場としてとらえるだけで,生物の生活の場であるという基本的な認識に欠けていた。自然との有機的なつながりの中で,生産と生活の調和を総合的に追及できる学問は農学をおいてほかにない。
さらに,近年の農学は,バイオサイエンス・テクノロジーの導入により,生物学,医学,薬学といった周辺領域を幅広く取り込んだ総合的な科学であり,エレクトロニクスとともに,産業界からも大きな期待が寄せられている。

● 教育研究理念実現のための仕組み(その1):総合農業科学科の1学科制
 幅広い領域で活躍できる人材育成を目指した教育・研究体制として総合農業科学科の1学科で入学者選抜を行う。1年間は狭い専門のみにとらわれず,地球共生系に関わる現状・課題・研究展望を学修する。
· 農学の網羅する専門知識の習得と社会実装への応用力を有するゼネラリスト

● 教育研究理念実現のための仕組み(その2):4コースを経て教育研究ユニットへ
 1学科での幅広い基礎教育を終え,次に4つのコース(農芸化学,応用植物科学,応用動物科学,環境生態学)からなる1段階専門性を高めた学修を経て,最終の取りまとめ・課題解決型学修として卒業論文研究を行う教育研究ユニットへ進む教育研究体系をとっている。
· コース関連領域のゼネラリスト
· ユニット関連領域のスペシャリスト
· 附属山陽圏フィールド科学センター,津高牧場,半田山,広く地域・世界で貢献するアントレプレナー

● 農学部の教育研究目的
 資源には限りがあるがその利用は無限の可能性を秘めている。21世紀を迎えた人類の前に横たわる諸問題の解決に農学の果たすべき役割は大きい。地球は一つの巨大な共生系。豊かでうるおいに満ちた"地球共生系"の実現に向け,岡山大学農学部はチャレンジする。